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確定申告についてあれこれと書き綴ってみました。

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相談会における「なんだろな〜」

今週、確定申告の相談会に
相談員として参加しました。

聞いた話では、
姫路の相談会場だけで
1日に1,000人を超える
人がやってこられると
いうこと。

受け入れる相談会場には
税務署の職員や税理士が
多く従事して迎えます。

相談事案は様々ですが、
年金受給者が幾ばくかの
医療費控除を受けたり
生命保険料控除を
受けるにあたって
書き方が合っているか
どうか、といったものも
少なくありません。

そんな相談事例を前にすると、
「国税庁の申告ソフトが
使いやすくなってて
それで簡単にできるのに、
わざわざここで1時間以上も
待たなくても・・・」とか
「本当に相談が必要な人まで
この行列に巻き込まれるのは
いかがなものか・・・」と
思ってしまいます。

ゆったら悪いですが、
それほど納税額の大きい人
ばかりが来るわけではなく、
むしろ納税額が出なかったり、
多少の還付が生じるような
申告内容も多いです。

はたしてこれが、
大勢の人と場所をかけて
国が支える事業なのかと。

相談会従事がいやだと
いうのではなく、
数千円の納税や還付のために
使われている税金を考えると
コスパがすこぶる悪いなぁと。

国の予算も決して
無尽蔵ではありません。

国民の納税意識と自主申告を
促すためには、相談対象から
年金受給のみの方を外すとか、
事業所得や不動産所得、そして
不動産などの譲渡所得のみを
相談の対象とするとか、、、
そういった形での取り組みを
今後真剣に検討すべきでしょう。

まずやるべきは税制改革

まずやるべきは知識の向上にあらず

こうしたことを納税者の責任で
終わらせるのは早計です。

もちろん、国民一人ひとりが
納税者としての自覚を高め、
自主申告を目指すという方向性は
間違っていません。

しかし、納税者に対して
「これくらいの簡単な申告、
自分たちでやっちゃおうよ」
なんてことは言いません。

もっと先にやるべきことが
あるからです。

現状では、いくら国税庁の
申告ソフトが使いやすく
なってきたとしても
無料相談会が開催されれば
そこに足を運ぶ人は
なくならないでしょう。

それは、今の税制が複雑で
わかりにくいからです。

そう、自主申告を促すなら
まず税金計算の仕組みを
整理すべきです。

ややこしくてわかりにくいから
専門家に相談したいのです。

わかりやすい仕組みなら、
何時間も待って確認だけ
なんてことはせずに
自分で完結させますよね。

改善すべき点

ややこしい所得控除をなくして、
給付による富の再分配を図るなど、
抜本的な制度改革を進める
ことが必要でしょう。

そもそも、所得控除だと、
高所得者ほど恩恵を多く
受けることになります。

富の再分配ということを
税金課税の根拠にあげるなら
所得控除ではなく、
給付スタイルに移行すべきです。

まずは医療費控除をなくしましょう。

医療費の高額負担に対する
補助システムの構築は
そもそも、厚生労働省で
対応すべき事案です。

例えば、所得制限したうえでの
「医療費負担に応じた給付」に
制度を切り替えるだけでも
確定申告件数はかなり
削減できるはずです。

それくらい、医療費控除だけを
聞きに来る方も多いのです。

また、社会保険料控除や
生命保険料控除、
地震保険料控除、
寄付金控除、みたいに
払っているから引きますよ、
みたいなものも要らないです。

扶養控除や配偶者控除も
必要ないでしょう。

障害者控除や寡婦(夫)控除は
控除額を一律にして、
「チェック一つで30万円」
みたいな制度にすれば、
控除項目を数えるだけで
控除額が自動で計算できます。

web上だと、チェックを
入れていくだけで
所得控除額が算定できます。

こうして多くの所得控除を削減すると
当然のことながら増税となります。

この改革で財源が生まれます。

この財源を所得税率の
軽減に充てることで、
実質的に国民負担が
増えない形を作る
ことも可能ですね。

最後に

この話の要点は、
「相談会なんてやめちまえ〜」とか
「税制がおかしすぎる」なんてことを
主張したいのではなく、
国家レベルでのコスパを
もっと考えようということです。

相談会に並ぶ時間はムダです。

こうしたムダを解消するために、
国税側と国民の双方が協力すべきですが、
税制のややこしさを解消しなければ
この話は解決に向かいそうもありません。

ですので、まずは税制改革から始めて
そこから国民の自主申告へと
切り替わっていくように
道筋を作るべきでしょう。

また、国民から税金を
徴収するのであれば、
その使い途における
コスパも当然追求すべきです。

そこは会計検査院の奮闘を
さらに期待しています。

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【編集後記】
先日5ヶ月を経過した
次男の寝返りが
どんどんスムーズに
なってきました。
成長を見るのは
うれしいですね。

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【昨日の一日一新】
ルノー神戸

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■ 石田修朗税理士事務所HP

開業支援・経営計画支援の石田修朗税理士事務所

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。