たしかに一理はありますが、もっと大局的にいきたいです。

T20F0835

スポンサーリンク

消費税の課税・免税判定

消費税の世界では、
事業者は
「課税事業者」と
「免税事業者」の
2タイプに大別されます。

「課税事業者」は
お客さんから受け取った
売上代金の一部(8/108)を
『預かった消費税』として認識し、
仕入先や業者に支払った
仕入代金・経費の一部(8/108)を
『支払った消費税』として認識し、
両者の差額を税務署に納めます。

スクリーンショット 2017 12 11 8 56 39

「免税事業者」は
『預かった消費税』も
『支払った消費税』も
その存在を認識せず、
その受取総額を売上として、
支払総額を仕入・経費として
損益を計算します。

お客さんから消費税相当額を
受け取っていたとしても
それは売上の一部として
ポッケナイナイできます。

しかし逆に、仕入先や業者に
支払った消費税相当額を
税金の計算上引けないので、
それは自腹での負担となります。

だいたいの場合、
預かった消費税の方が
多くなりますので、
預かった消費税と
支払った消費税の
差額分だけ
「免税事業者」は
得をすることになります。

スクリーンショット 2017 12 11 8 56 48

この取扱いの線引きと
なっているのが
売上規模です。

売上規模が
1,000万円以下の事業者は
原則「免税事業者」として
取り扱われます。

それくらいの規模の小規模な事業者に
消費税の事務負担をかけるべきではない、と
いう配慮からこの制度が存在しています。

e-taxがなかった時代だと、
中小零細事業者まで
すべてが申告してくると、
税務署の保管コストも
バカにならない事情も
あったのではないかと
推察されますが。。。

ともあれ、
小規模な事業者には
「免税事業者」として
負担軽減する措置が
行われています。

建前にこだわる判定基準

この制度の是非は
いったん横に置いて、
“小規模”であることの
現行の判定方法には
異議があります。

現在、どのようにして
判定しているかというと
“2年前の売上”を基に
その事業者の事業規模を
判定することとなっています。

「なぜ今年や去年ではなく2年前なのか?」

その理由として挙げられるのが
事業年度(年)開始の時点で
その事業者自身が
自分が課税事業者なのか
免税事業者なのかを
わかる必要があるという点です。

開始日の時点で
課税事業者か否かが
判断つかなければ、
法律上は消費税を預からないと
される「免税事業者」が消費税を
預かることという実態が
法律の不備を原因として
起きてしまいます。

法律的には「免税事業者」が
お客さんから消費税を預かることは
看過できません。

消費者に「消費税負担」を求めながらも
その後、その事業者の利益になるわけで
こんなことを(実態はともかくとして)
法律としては認めたくありません。

スポンサーリンク

ということは、その事業年度(年)の
初日の時点で、今年が課税事業者か否かを
知りうる制度にしておかなければ
法律としての不備を認めることになります。

これって法律上の建前なんです。

たしかにこの判定方法にも
上記のような筋を通すためには
一理あります。

ただし、その結果、相当な規模の事業者が
「免税事業者」として扱われる事例が
昔から数多く指摘されています。

そして、あえてそれを勝ち取るための
『法人成り』も存在しています。

そのため、“前年上半期(6ヶ月)”の
売上で判定するような荒っぽい規定を
後出しで追加していますが、
その結果法律が非常にわかりづらく
なってしまっていることも事実です。

法律、とくに税法はできるかぎり
シンプルでわかりやすいのが理想です。

複雑にすればするほど、
国民はそれを理解しようとせず、
国民と国家が離れていきます。

そして、わかりづらい故の
「不公平感」が蔓延すると、
まじめに納税することが
まるでバカみたいな空気さえ
生まれてきます。

そうならないためにも
できるだけシンプルで
わかりやすい税制が
求められます。

<改善案>結果からの判断でいいのでは

じゃあ、どうすればいいのか?

わたしが思うに、その事業年度(年)の
結果としての売上で判断すれば
それでいいのでは、と考えています。

<改善案>
基本的に全員「課税事業者」。
本年の結果として小規模
(税込ベースの売上で
1,000万円以下)に
該当する場合には
『申告不要』とする。
(ポッケナイナイを認める)

これがいちばん公平感のある制度だと
考えています。

もちろん、こうした場合には、
1,010万円の売上の事業者よりも
990万円の売上の事業者の方が
手元資金が多くなる弊害はあるでしょう。

しかし、それは
現行制度のひずみに比べれば
微々たるものです。

そして、こうすれば、数多くの
「納税義務の免除の特例」規定が
必要なくなります。

成熟した国家になるためには
税法は複雑化するのではなく
できるだけシンプルに
していくべきです。

もちろん、悪質な租税回避を
防ぐために複雑になるのは
仕方のないことですが、
上塗り上塗りで不必要に
複雑化した税法をどこかで
ガラガラポンとして
シンプルにする動きが
あってもいいのに、と
思っています。

「非課税」という分類をなくして
「免税」に統一するとか。。。

*************************************************************

【編集後記】
昨日は朝冷え込むという予報だったので、
御津町の朝の海霧を目当てに夜明け前に出発。
しかし、霧はまったく出ていませんでした。
昨年の冬は、年が明けたころに
偶然その風景を見て感動したので、
今年はなんとか写真に残したいと
狙っています。
霧は見られませんでしたが、
牡蠣の最盛期を迎えた
活気溢れる室津港の朝は
とても気持ちのいいものでした。

【昨日の一日一新】
室津港 牡蠣漁の風景視察
フェリーチェ

*************************************************************

❐石田修朗税理士事務所HP

開業支援・経営計画支援の石田修朗税理士事務所

*************************************************************

スポンサーリンク

The following two tabs change content below.

石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。