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これはカレー店開業を決意したオトコの軌跡である。

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前回までのおさらい

彼の名前は苅田玖珉(カルダクミン)。
学生時代になんとなく参加した
海外ボランティア活動で訪れた
スリランカで出会ったカレーに
魅了されたオトコである。

<第一章 開業決意までの日々>

カレー店開業記 〜第一章 開業決意までの日々〜 | 歩々是道場 〜脱力系税理士のblog〜

社長からの教え−経営理念の重要性

堂々巡りの計画づくり

苅田はさっそくカレー専門店の
開業計画を練り始めた。

どこにお店を構える?ターゲットは?
お酒を提供する?

いろんなことが浮かんでくる。

なにせ、自分でこれから店を始めるのだ。

予算のしばりはあるものの、
すべて自由である。

店のロケーションを考えていると、
ターゲット客層がちらちら気になりだす。

そのうち、メニュー構成にも
意識が向かっていく。

なかなか一本芯のとおった軸が
できずにモヤモヤとしていた。

経営理念の持つ力

そんなとき、富田社長の言葉を思い出した。

「企業にとって大切なのは経営理念である」

勤務先である富松物産(株)の
富田大介社長のことを
苅田はとても尊敬していた。

社長の富田はたった一代で
地域一番店に上りつめ、
あっという間に京阪神に顧客を
創出した敏腕経営者である。

その手腕は地元経済界でも有名であり、
商工会議所での講演は常に
キャンセル待ちが出るほど
盛況であった。

その富田社長が朝礼で
常に発していた言葉を
ふと思い出した。

富松物産(株)の経営理念は

“京阪神の建設現場において本物の資材を提供し、
一流の建築物を支える存在であり続ける”

である。

いくらおいしい話であっても、
品質の悪い資材を扱うことは
富松物産では許されず、
その結果、仕事を手放すこともあった。

社長の富田は、それでも
この経営理念を大切にし、
社員一人ひとりに対して、
この経営理念に照らして
行動決定をすることを望んでいた。

苅田自身、この経営理念を
毎朝唱和していたおかげで、
取引先からの「そこそこので
いいからもっと安いのを
扱ってよ」という要望や、
「〇〇社のものを扱って
くれないか」という要望に
対して“わが社の理念に
沿うかどうか”の一点から
考え、ぶれることなく
判断することができてきた。

種々の判断をするにあたって、
経営理念にとても助けられた
経験が苅田にはあった。

苅田の経営理念

経営理念の策定

「経営理念、、、か。自分で商売するんだから、
自分で決めないといけないなぁ」

とりあえず、身近なところにモデルがあるので、
そこから考えることにした。

“スリランカの味を忠実に再現したカレーを提供し、
本物を求める人がわざわざ訪れる店であり続ける”

「ちょっと似すぎてるか・・・、」

初めて作った経営理念は
勤め先のそれと酷似していた。

「まぁ、あれこれ考えても仕方ない。
ダメだったら変えてもいい。
前に進むことが大切なんだ」

苅田はそう考え、あっさりと作り上げたが、
文章にすると、自分の方向性がはっきりと
見えてきて、すっきりとした気分になった。

狙いのエリアと規模、そして方向性

やはり、一本軸を持つと、物事がサクサク進む。

出店場所は神戸に決定した。

土地勘があることも要因の一つであるが、
それだけではない。

海と山に挟まれた、コンパクトなこの街は、
昔から異国情緒あふれる街としての歴史がある。

北野界隈を歩けば、観光客ではない、
居住する外国人とすれ違うことも多い。

異国の料理を提供する店の存在に
これほど抵抗感のない街は、
日本中探してもそうは見つからない。

新幹線でも飛行機でもアクセスが
良い点も魅力であるこの街には、
最近、東京から活動拠点を移す
フリーランスも増えてきている。

reallocal 働く場所も自由に選ぶ、R不動産の移住マガジン

この街で勝負することに決めた。

そうとなれば、物件探しである。

苅田にはこだわる点があった。

それは、自分の目の届く範囲内で
店を経営すること。

現地の味を忠実に再現するためには
サービスはともかく、料理については、
スタッフに任せることはできないし、
任せるつもりもない。

ビジネスとしては、再現性のある味を
商品として確立し、多店舗経営した方が
リスクはあるものの、
儲けが大きくなることはわかる。

が、自分が目指すスタイルは、
あくなき利益追求ではなく、
仕事とプライベートの両立。
バランスのとれた人生を送ることであり、
そのためにはスモールビジネスで
機動性を保つ方がいいように感じていた。

自分と、将来家族ができればその家族が、
楽しく過ごすことができれば、
それ以上望むことはなかった。

したがって、一人で提供できるハコとして、
座席数15〜20席の規模の物件を探すことにした。

(続く)

※この物語はフィクションです。

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【編集後記】
昨夜、九州で大きな地震がありましたね。
いつどこで起きてもおかしくありません。
防災グッズなど、身の回りを整える
きっかけにしましょう。

【昨日の一日一新】
スパイスカレーまるせ

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■ 石田修朗税理士事務所HP

開業支援・経営計画支援の石田修朗税理士事務所

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。