Pocket

意外と利用されていない節税手法「出張手当」

0ec2084f5fa36c1157ebd049c19bbdd4 m

会社で経費になって、もらった側は非課税

出張の際には、通常の勤務では発生しない食事代
その他の細々とした支出が出張した者の負担に
なることが考えられます。

そこで、出張の際にはそうした支出を実費弁償するために
「出張手当(旅費日当)」を支給することがあります。

この「出張手当」は一定の要件をクリアすることで
主にもらう側において節税効果が得られます。

なぜなら、一定の要件をクリアした「出張手当」を
受け取った側の個人の所得税・住民税の計算において
この手当は非課税となります。
そして社会保険料の対象からも外れます。
(この受け取った側の取り扱いがポイントです)

要件をクリアせずに支給した場合は、会社では経費となるものの
(ただし、役員への支給の場合には経費になりません)
受け取った側の役員・従業員においては、
所得税・住民税の課税対象となります。
社会保険料の対象にもなってきます。
ダブルパンチですね。

<役員>

スクリーンショット 2015 01 09 17 13 59

<従業員>

スクリーンショット 2015 01 09 17 14 18

“出張旅費規程”を作成しよう

「出張手当」を非課税として認めてもらうためには、
“出張旅費規程”を作成して、役職ごとの日当金額を
あらかじめ決めておくことが必要です。

この際に、あまりに高額な金額を設定すると、
妥当な範囲を逸脱しているということで、
所得税・住民税が課税され、社会保険料の
対象にされることになります。

具体的には、以下のことを注意する必要があります。

・同業種・同規模の会社と比べて、高すぎることはないか
・役職間のバランスは適正であるか
・出張旅費規程があるか
・規程に沿った精算が行われているか

出張旅費規程の作成ポイント

以下のことを規定する必要があります。

(1)目的

  まず最初に、目的を明らかにします。

(2)適用範囲

  対象者は、役員を含む全社員にしてください。

(3)出張の定義

  “勤務地から起算して〇km以上移動”といったような
  一定の定義が必要です。

(4)出張旅費の種類と金額

  よくあるのは、①交通費、②日当、③宿泊費の3種類です。

  ① 交通費

   役員はグリーン車・ビジネスクラス、
   従業員は指定席・エコノミークラスと
   いったようにルールを決めます。
   そして、実費精算します。

  ② 日当

   この部分が、節税効果を発揮する部分です。
   社長:12,000円
   役員:8,000円
   従業員:5,000円
   といった感じで、支給額を決めておきます。

   金額については、“いくらまでなら認める”と
   国税庁が発表しているわけではありません。
   「社会通念上の常識的範囲」で決めましょう。

(5)出張手続

   出張が決まってから出張旅費精算までの
   具体的な手続を定める必要があります。
   実行性を考慮した規程にしましょう。

これらを整備していなければ、
「出張手当」は給与として取り扱われます。
会社としては(給与でも経費になるので)
別に違いはありませんが、受け取る側にとっては
その金額が課税対象となるかならないかは、
大きな違いがあります。

会社に従事する全ての役員・従業員のハッピーのために、
“出張旅費規程”を作成して、「出張手当」の非課税に
取り組みましょう。

==============================

【編集後記】

今日からえべっさんが始まりました。
えべっさんというのは関西文化みたいですね。
「商売繁盛、笹もってこい」のお囃子が響きます。
明日の十日戎にお参りに行ってきます。

【一日一新】

一宮神社参拝

==============================

The following two tabs change content below.

石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。