これはカレー店開業を決意したオトコの軌跡である。

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前回までのおさらい

彼の名前は苅田玖珉(カルダクミン)。
学生時代になんとなく参加した
海外ボランティア活動で訪れた
スリランカで出会ったカレーに
魅了されたオトコである。

<第一章 開業決意までの日々>

カレー店開業記 〜第一章 開業決意までの日々〜 | 歩々是道場 〜脱力系税理士のblog〜

<第二章 経営理念の策定>

カレー店開業記 〜第二章 経営理念の策定〜 | 歩々是道場 〜脱力系税理士のblog〜

<第三章 店舗コンセプトの決定>

カレー店開業記 〜第三章 店舗コンセプトの決定〜 | 歩々是道場 〜脱力系税理士のblog〜

<第四章 物件を即決>

カレー店開業記 〜第四章 物件を即決〜 | 歩々是道場 〜脱力系税理士のblog〜

開業資金の見積り

自己資金300万円

苅田の手元にある自己資金は300万円。
働き出してから貯めてきた100万円と、
親が貯めてくれていた200万円だ。

これだけではさすがに
開業は難しい気がする。

たとえ居抜き物件とはいえ、
ある程度の内装工事は必要である。

特殊な厨房機器は必要ないが、
それでも業務用の冷蔵庫や冷凍庫、
オーブンなどを揃えようとすると
それなりに高額になる。
居抜き物件ではあるが、冷蔵庫などの
設備はごそっと持って出られている。

「置いてってくれたら助かったのに、、、」

そんなことを言っていても仕方ないので、
これからの支出をざっとまとめてみる。

初期投資の見積り

まず、内装工事の見積りが120万円。

厨房機器関連で100万円。

また、残されていたものに
イスとテーブルがあるが、
カレーを食べるには、
スナックで使われていた
それらは高さが足りない。

これはちゃんと買い替えることに。

イスやテーブル、傘立て、から
お皿やコップといった什器類で
50万円。

店内の音響設備は、見積りを
もらったところ50万円近くであった。

これは店のコンセプトからいって
必ず必要とは言えないので、
思い切ってカット。

卓上スピーカーを購入した。

買ったのはこれ。

見た目もイケてて、
その音はかなり本格的。

なおかつ、防滴ときている。

スマホとBluetooth接続すれば、
そう広くない店内にradiko経由で
FM802かFMcocoloを流せる。

店で自分の音楽趣味を
披露するつもりはない。

関西人にとって安定・安心のBGMである
このFM2局を流すだけである。

まぁ、たまに気分転換にスマホに入っている
お気に入りの曲を流すのも悪くない。

苅田の店にとっては、
これひとつで十分である。

そして、照明である。

苅田は店をやろうとするまで、
照明デザイナーというカテゴリーを
知らなかった。

が、ここには強いこだわりがあり、
絶対に譲りたくなかった。

そして、よくいくバルの照明が
好みだったので店長に聞いてみたら
大阪のとある照明デザイナーさんに
お願いした、とのこと。

さっそく紹介してもらって、
店のコンセプトなどをお話した。

照明機器の調達も含めた見積りは100万円。

この見積りに、苅田の迷いはなかった。

このほか、不動産契約関係で、
保証金96万円。
最初2ヶ月分の家賃で32万円。
仲介手数料で16万円。
合計ざっと150万円になる。

初期投資でざっと520万円。

これに開店後数ヶ月分の運転資金が必要だ。

やはり自己資金だけではムリである。

借入れをするしかない。

借入れの相談

日本政策金融公庫

苅田は、開業時の資金調達について
ググってみた。

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すると、ほぼ全てのサイトで
開業時の借入は『日本政策金融公庫』
からの融資がオススメと書いてあった。

中小零細企業や開業時のお手伝いとして
長年日本を支えてきた『国民生活金融公庫』の
業務を引き継いでいるので、開業者にとっては
もっとも心強い金融機関だそうだ。
(名残からか、今でも“コッキン”と呼ぶ人も多い)

無担保・無保証での融資が可能なこと、
実績ではなく将来性を見て判断してもらえること、

こうした点で、開業時のチカラになってくれる
金融機関として、定評があるとのこと。

ただし、無担保・無保証だと、金利は少し高くなる。

それは理屈からいって仕方ない点である。

とりあえず窓口へいって相談

さっそく、近くの公庫窓口に行き、
相談を申し込んだ。

苅田に対応してくれたのは、山津という
40代半ばくらいの男性だった。

どういった商売をしようとしているのか、
自己資金がどれくらい用意できるのか、
必要とする金額とその根拠、など、
いろいろと聞かれた。

その中で、困ったことがいくつかあった。

その事業に関連することへの実績

まずは実績について。

カレー店を開業しようというのであれば
飲食店での勤務経験はおありですか?と
聞かれたのだが、苅田にはその経験はない。

正直に「まったくありません」と。

しかし同時に、スリランカに渡ったときの感動や
その後、ことあるごとに振る舞ってきたカレーが
かなり評判となったことをアピールした。

山津氏はその時点で半信半疑であったが、
次の瞬間、少し風向きが変わった。

それはなにかというと、過去のPartyなどでの
カレー画像をInstagramに投稿したときの
「いいね」や「書き込み」の反応の多さである。

事実、苅田のカレーがInstagramにアップされると、
タグ付けされたキーワードから検索してきた
見知らぬ人からの「いいね」や「書き込み」が
ひっきりなしに届く。

山津氏にその状況を目の前で見てもらった。

実績のアピールとして多少なりともの
インパクトはあったことは
彼の表情を見れば明らかであった。

資金繰りの管理と把握の必要性

また、必要とする金額について話していたときに
「毎月の運転資金として、どれくらい必要か
把握されていますか?と聞かれたこと。
これも返答に困った。

正直なところ、初期投資にかかる費用
くらいしか見積もっていなかった。

この点について山津氏は言葉はやさしく、
しかし毅然とした態度でたしなめた。

いや、たしなめてくれた。

そして、自己資金300万円の出所を聞かれ、
自分がサラリーマンしながら貯めた100万円と
親が貯めてくれていた200万円で
あることを伝えると、やや渋い顔をされた。

どうやら、毎月コツコツと通帳に
お金が入金され、それを基に
残高が増えている状況が望ましく、
急に親からの援助で入ってきたお金は
公庫的には自己資金とは言えず、
本人の資金管理能力の点からも
マイナス評価となるようである。

一通りのヒアリングののち、山津氏は、
申込時の必要書類について説明する中で
毎月の売上計画や運転資金、資金繰り、といった
シミュレーションが不可欠であることを説明し、
それらを「事業計画書」という書類にまとめる
必要があることを教えてくれた。

そして、開業に関しては
事業計画書の作成も含めて
税理士さんに相談することも
決してムダではないですよ、と
付け加えてくれた。

「なるほど。税理士さんって
こういうときに頼りにしていいんだ」

苅田には、よく行く居酒屋のカウンターで
一人で飲んでいるある税理士の顔が
頭に浮かんだ。

「そっか、あの人なら人柄もよく知ってるし、
一度相談してみようかな」

税理士にアポイント

申込みには事業計画書を作成しなければならない。

申込みしてから融資実行まで約1ヶ月かかるとのこと。

苅田はさっそく、居酒屋のカウンターでしか
会ったことのない税理士に連絡をして、
話を聞いてもらうことにした。

(続く)

※ この物語はフィクションです。

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【編集後記】
全仏オープンまで続くクレーコートシーズン。
いつになく錦織選手が好成績ですね。
今のローマ大会はムリせずほどほどにして、
本番の全仏オープンで大暴れしてほしいですね。

【昨日の一日一新】
松南食堂
RAVOベイクコーヒー マラサダ

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■ 石田修朗税理士事務所HP

開業支援・経営計画支援の石田修朗税理士事務所

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。