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財表が記載場所にうるさいのには理由があります。

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財務諸表論で試される力

会社がある取引を行った場合の

簿記一巡の流れとしては、

 

① 取引

② 仕訳帳に仕訳

③ 元帳に転記

④ 合計残高試算表の作成

⑤ B/S、P/Lの作成

 

このようになります。

スクリーンショット 2017 09 28 9 11 09

 

 

 

このうち、財務諸表論の試験で

力試しをしたいのは④→⑤の力です。

 

③までは簿記論で力量が問われますので、

財表ではそれほど凝った資料は出てきません。

(にしてもここ数年の計算問題の易しさには閉口しますが・・・)

 

財務諸表論の計算問題で問われるのは

取引を認識して仕訳を切る力ではなく、

仕訳を切った後の、いわゆる『表示の話』なんです。

 

表示の話、とは

表示科目って

『表示の話』とは、具体的には

表示科目と表示区分のことです。

 

『表示科目』というのは、

勘定科目とは

似て非なるものです。

 

外部報告目的に作成される財務諸表で

各企業がバラバラの科目を使ってしまうと

企業間の比較がままなりません。

 

そこで、財務諸表を作成するときには

科目設定に一定のルールを設けています。

それが『表示科目』です。

スクリーンショット 2017 09 28 9 11 18

 

一方の勘定科目は、会社の内部管理目的で

仕訳を切り、元帳を作成するときに

使用する科目のことで、こちらは

会社にとって管理しやすいように

自由に設定してオッケーなものです。

 

 

おおよそ7割くらいは勘定科目が

そのまま表示科目として

採用されていますが、

残り3割ほどは勘定科目を

表示科目として使うことは

できません。

一例を挙げるとこんな感じです。

スクリーンショット 2017 09 28 8 39 46

 

これをきちんと覚え、

使いこなすことで

ようやく合格の扉が

少し見えてくる感じです。

 

表示区分って

簿記の5つの要素のうち、

収益と費用は損益計算書に、

資産、負債、純資産は貸借対照表に

記載することになっています。

 

今回は損益計算書の話ですので、

収益と費用について考えます。

 

収益から費用を差し引いて利益を計算します。

これをレポート形式にしたのが損益計算書です。

 

ということは、利益のプラス要因が収益、

マイナス要因が費用ということになります。

 

このプラス要因とマイナス要因を並べて

利益を計算する書類が損益計算書です。

 

全ての収益と費用を差引集計すれば

会社の利益は計算できます。

 

ただし、これだと得られる情報量が

乏しいのです。

1年間のもうけ、しかわかりません。

 

本業で儲かっているのかどうか、

副業で損していないかどうか、

こうしたことが把握できないのです。

スクリーンショット 2017 09 28 9 03 17

 

 

そこで、損益計算書では

収益を3つの区分に、

費用を4つの区分に分けて

作成するルールを設けています。

 

<収益の3区分>

売上高

営業外収益

特別利益

 

<費用の4区分>

売上原価

販売費及び一般管理費

営業外費用

特別損失

 

そして、このように

段階を踏みながら

全体としての利益を

計算していきます。

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コレをしたいが為に

前述した区分設定があります。

 

損益計算書の区分の特性

各区分の特性はこうなっています。

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この区分の特性をいち早く覚えることが

その後の計算対策で大きく活きてきます。

 

PL項目の区分設定はこの考えでほぼ

振り分けられるからです、

 

ある程度の暗記は要りますが、

理屈を抑えれば、必要以上に

暗記に頼りすぎなくても大丈夫です。

 

例えば、無形固定資産(法律上の権利)を

本業以外の目的で取得することは

通常考えにくいです。,

ですので、無形固定資産の償却は

販管費に計上します。

 

繰延資産はどうでしょう?

創立費や開業費などは全社的なものです。

本業についてのみ、とは言えません。

 

しかし、開発費はどうかというと、

これも本業以外の目的で

支出することは考えにくいです。

 

ですので、開発費の償却だけは販管費で、

その他は営業外費用になります。

 

会社法を読み進めたところで

そうした根拠までが詳しく

記述されているわけでは

ありませんが、

こうした理解をしておくことで

ロジカルに区分を

選択できるようになります。

 

そして、新しい項目が出てきたとき、

この理屈に当てはめて

しっくりくれば

とくに覚えなくても大丈夫なんですね。

 

とかく科目から区分を見がちですが、

まずは区分の特性を掴むことから

はじめてくださいね。

 

 

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【編集後記】

冒頭の写真は先週末に姫路港に

停泊していたにっぽん丸です。

屋久島方面へのクルーズに

出発する前の一コマ。

神戸に事務所を借りていたときは

すぐ前の港に豪華客船が

頻繁に出入りしていましたが

姫路に移ってからはそれも

全然見れていなかったので、

なんだか懐かしく感じました。

クルーズ船で旅しながら、っていうのも

通信環境さえ確保できれば

仕事的には意外とできそうなんですよね。

あとはお金の問題が、、、

 

【昨日の一日一新】

じゃんぱら パソコン売却

 

現在のMacBookProは私にとって三台目です。

3年前、ブログを始めるにあたって購入した

MacBookAir(Early2014/128G/13)を売却しました。

わずか1年ほど使っていないうえに

装備品は箱も含めて全て揃っていたので、

47,000円で売れました。

(本体にキズがあり、2,000円のマイナスでした)

意外と高値だったのでびっくりです。

 

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❐石田修朗税理士事務所HP

開業支援・経営計画支援の石田修朗税理士事務所

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。