新型コロナウイルス関連の個人事業者向けの資金繰り支援をまとめました。
(こちらの記事は4月15日現在の情報に基づいています)

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資金繰りに関する支援

このページでは、
融資、つまり、返済が必要な
借入による資金繰り支援について
案内していきます。

4月15日現在、発表されている
融資による支援策は
大きく分けて2種類あります。

一つは、民間の金融機関からの
借入を手厚くするための
信用保証協会からの保証拡充策です。

もう一つは、
政府系金融機関(日本政策金融公庫)からの
特別な借入制度の整備です。

では、、一つずつ見ていきましょう。

民間金融機関と信用保証協会のタッグ

保証制度の拡充と保証料の減免措置

民間の金融機関が融資を実行しやすくするために
存在しているのが「信用保証協会」です。

信用保証協会と信用保証制度|もっと知りたい信用保証|一般社団法人 全国信用保証協会連合会

こちらの協会による保証を拡充することで
民間の金融機関からの融資実行を支援する施策が
開始されています。

ラインナップとしてはこんな感じです。

通常は協会への保証料が発生しますが、
今回のコロナ関連の支援策については
事業の規模や売上の減少幅によっては
保証料が免除されます。
(最低でも通常の1/2になります)

その場合には民間の金融機関に
対して支払う金利もゼロになります。

こうした信用保証料・金利の減免制度は
まだ詳細がつめられていませんが、
ほぼこの方向性で決まりそうです。
(詳細が決まったらこちらに追記します)

とても有利な条件で資金融資を受けられますので
積極的に活用しましょう。

セーフティネット保証4号

こちらは売上高が前年同月比20%以上減少している場合に
受けることができる保証制度です。

保証協会による100%保証がつきます。

そして、保証料・金利はゼロです。
(4年目以降は金利が発生します)

全業種を対象にしています。

セーフティネット保証5号

こちらは売上高が前年同月比5%以上減少している場合に
受けることができる保証制度です。

保証協会による80%の保証がつきます。

小規模事業者に該当する場合は
保証料・金利はゼロになります。
(4年目以降は金利が発生します)

小規模事業者に該当しない場合でも
売上高が前年同月比で15%以上減少していれば
保証料・金利はゼロになります。
(4年目以降は金利が発生します)

もし、15%も減少していない場合でも、
保証料は1/2になります。

そこで気になるのが「小規模事業者」の要件ですが、
保証協会に確認したところ、小規模事業者の要件は
まだ現場サイドにも届いていないそうです。

この要件、わかり次第追記します。

なお、一部対象外の業種があります。

危機関連保証

一般貸付保証、SN(セーフティネット)保証でも
足りない場合に発動するのが、
こちらの「危機関連保証」です。

関係性としてはこんな感じで、

保証がどんどんぶ厚くなるイメージです。

こちらは売上高が前年同月比15%以上減少している場合に
受けることができる保証制度です。

保証協会による100%保証がつきます。

保証料・金利はゼロです。
(4年目以降は金利が発生します)

なお、こちらも一部対象外の業種があります。

日本政策金融公庫による支援

支援策は2つ

日本政策金融公庫からも支援策が発表されています。

一つが「新型コロナウイルス感染症特別貸付」の創設
もう一つが「セーフティネット貸付」の要件緩和

では、その内容を案内していきます。

新型コロナウイルス感染症特別貸付

こちらは、売上高が前年同月比で5%以上減少している
事業者が対象となります。

貸付期間は、運転資金なら15年以内、設備資金なら20年以内で
返済据置期間も5年以内での設定が可能です。

当初3年間は基準金利を0.9%引き下げるものですが、
要件を満たせば当初3年間の金利がゼロになります。

この貸付制度の融資対象は
「新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的な業況悪化を来し、・・・」
とあるので、終息すれば業績が回復する未来図を描ける必要があります。

また、店舗増加や拡大等で拡大路線だったために
前年同月比を用いることが合理的でない場合には
a.過去3ヶ月の平均売上高
b.2019年12月の売上高
c.2019年10〜12月の売上高平均額
のいずれかと比較して5%以上減少している場合も
要件クリアとなります。

また、小規模な個人事業者に関しては、
影響に対する定性的な説明(数字には
表せない部分の説明)であっても
柔軟に対応するとされています。

なお、金利がゼロになる要件ですが、
小規模事業者であれば、特別な要件なしでゼロになります。
中小(小規模以外)の事業者に該当する場合には
売上高が20%以上減少している場合にゼロになります。

※小規模事業者の要件
 卸売業、小売業、サービス業は従業員5名以下
 その他の業種は従業員20名以下

なお、金利がゼロになるのは当初3年間だけです。

セーフティネット貸付の要件緩和

通常、日本政策金融公庫によるセーフティネット貸付には
「売上高が5%以上減少」といった数値要件があります。

が、今回の特例措置で、その要件が撤廃されています。

「今後影響が見込まれる」という段階で
すでに申込みが可能ですので、
まだ影響が顕在化していない事業者は
こちらを検討ください。

こちらの場合には金利が発生します。

まとめ

今回は融資について案内しました。

個人事業者向けの支援策の一覧はこんな感じです。
(めちゃくちゃざっくりとですが・・・)

給付については、こちらを参照ください。

コロナ関連の資金繰り支援制度【給付】について 〜個人事業者編

借金というと“負のイメージ”がつきまといますが、
資金不足こそ最悪の事態を招きます。

今は借りられるものは借りておき、
手元資金をできるだけぶ厚くしておきたいです。

どれくらい?ということで悩まれるかもしれませんが、
一つの目安はご自身の事業における固定経費です。

固定経費が月100万円かかるなら最低でも600万(6ヶ月分)、
コロナがいつ終息するかがわからないですし、
もう少し多めにアピールしてもオッケーでしょう。

ただ、「いくら必要か」の根拠は用意しておきましょう。

基本的には「固定経費」を軸に考えたいです。

「〇〇〇万円希望」と申込みしても、
その根拠が曖昧であれば公庫の担当者は
「わかりました。たしかに必要ですね」と
なるでしょうか?

まずは売上が無くてもお金が流出する原因である
固定経費が1ヶ月でいくらくらいあるかを
ざっくりと計算してみましょう。

それができたら、借入申込みです。

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【編集後記】
ひさしく書いていなかったブログを更新しましたが、
やはりブランクがあるとなかなか進みませんね。
マーズエディットのショートカットを
まだ手が覚えていたのは意外でした・・・。

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❐石田修朗税理士事務所HP

石田修朗税理士事務所[姫路]

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。