第64回税理士試験結果が発表されました。

第64回税理士試験結果を受けて

12月12日、税理士試験の結果が発表されました。

官報合格の方、おめでとうございます。
今まで試験勉強に費やしてきた時間と情熱を
いよいよ他のものに費やすことができますね。

一部科目合格の方、おめでとうございます。
次の科目に向けて、今回の合格を誇りに
頑張っていきましょう。

不合格に終わられた方、お疲れ様でした。
この結果に向き合い、悔しさを胸に
第65回の本試験に挑みましょう。

さて、上に掲載したグラフですが、これは
全11科目の合格率比較グラフです。
財務諸表論が突出して高くなっています。

過去5年間の各科目の推移については、
このようになっています。

ごちゃごちゃしていて見づらいですが、
ここでもやはり、財務諸表論の合格率が
突出しています。

これを、簿記論、財務諸表論、所得税法、法人税法、相続税法、
消費税法の主要6科目(私が勝手に呼んでいるだけ)に絞ります。

やはり印象的なのは、財務諸表論の合格率の高さです。

簿記論と財務諸表論(会計科目)に絞って、
もう少しデータを並べてみましょう。

会計科目のそれぞれの合格率について

両科目の過去10年間の合格率を比較すると、
以下のようになります。

過去10年間、一度として財務諸表論の合格率が
簿記論の合格率を下回ることは起きていません。

この点から、簿記論の方が、財務諸表論よりも
競争が激しいということが言えそうです。

受験者数・合格者数について

では、なぜ財務諸表論の方が合格率が高いのでしょうか?

これについては、正直わかりません。

ただ、グラフ化することで、少し理由が見えたかもしれません。

簿記論と財務諸表論の受験者数を比較すると、

いずれの科目も、受験者数は同じように減少しています。

次に、合格者数を比較します。

すると、どうでしょう?
受験者数のグラフとは少し違う形のものができあがりました。

これらをまとめて、折れ線グラフにすると、以下のようになります。

“合格者数は、受験者数の人数差ほど開きがあるわけではない。”

このような特徴が見てとれます。

<簿記論>

10年前の第55回と第64回を比較すると、

<財務諸表論>

10年前の第55回と第64回を比較すると、

ひょっとすると、財務諸表論の合格率が高めに推移しているのは、
合格人数を一定にするために生じている結果なのかもしれません。

本当のところは知るよしもないですが、数値はグラフ化することで、
仮説を立てやすくなりますね。

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【編集後記】

12月ももう15日です。
この時期は気ぜわしくなりますね。
こんなときこそ、余裕ある業務予定の作成で
先行管理していく必要があります。

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。