在庫をもつ事業者は棚卸しを避けてはとおれません。

棚卸し、とは

「棚卸し」とは

販売用商品(製品)や消耗品の数を
カウントして在庫数量を把握すること

です。

パソコン上の受入・払出データの推移で
「あるべき数量」を把握する方法と
実際に棚に並んでいる商品類を数えて
「実際の在庫数量」を把握する方法が
あります。

パソコン上でデータを追うだけならまだしも
実際に商品数を数えるほうの棚卸し作業は
正直めんどうです。が、そうしなければ
現存する在庫数量は把握できません。

労力も時間もかかるわけですが、
売上があがるわけではありません。

だから、モチベーションが上がりにくい、
というか、どこにモチベーションを
見据えればいいかがわかりづらいです。

何のためにするか、をまずは固めましょう。

棚卸しのない世界

過剰仕入のおそれ

棚卸しをしていなければ、
在庫がどれくらいあるかわからず
「今、キャンペーンです」といった
仕入先のうたい文句に踊らされて
必要のない数量まで購入してしまう
おそれがあります。

販売機会ロスのおそれ

逆もあり得ます。

まだ十分にあると思っていた商品が
実は品切れだった。

そのせいで、それを求めてやってきた
お客さんのニーズに応えられなかった。

こういうことが起こるおそれがあります。

手癖のわるい店員

「うちの従業員にかぎって」と信じたいですが、
人間は環境によって規定される生き物です。

肉体的・精神的に弱っていると
ついつい魔がさすことはあります。

店の商品を無断で持ち帰って
他で転売する

そういったことが起こっていても
すぐに気づくことができずに
被害が拡大するおそれがあります。

棚卸しのもつチカラ

上で記したようなことを招かないために
棚卸しは有効です。

棚卸しを行うことで在庫数量を把握できます。

そうすれば、過剰仕入やロスは
起こりにくくなります。

また、棚卸しをしていることを
従業員が知っていれば、
商品を持ち帰って転売するような
魔がさすことを抑制できます。
まともな人間なら、
すぐにバレると思った悪事は
実行には移さないものです。

棚卸しの頻度

こうしたことを踏まえると
棚卸しの頻度は多いにこした
ことはありません。

が、毎日棚卸しするとなれば
それに一定の時間と労力を
割かれることになります。

そこは事業内容やメンバーによって
硬軟幅を持たせればいいです。

大切なのはボスが率先して行うことです。

棚卸し自体に不正が起きる余地があると
上で述べたような効果は期待できません。

一人の担当者だけに任せるのではなく、
数名でローテーションしながら実行するとか
棚卸しの直前までその日の担当は発表しないとか
なんらかの工夫をしましょう。

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【編集後記】
今日は講義の後の質問、というか
試験範囲ではない話の中で
ちょっと調べてみたいなと
思うネタがありました。
明日もタックスマン対応だし
その間に調べてみよう。

【昨日の一日一新】
お客さんの自宅訪問

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❐石田修朗税理士事務所HP

石田修朗税理士事務所[姫路]

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。