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漏れのないようにしっかりと・・・。

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分配可能額計算

会社法において定められる

分配可能額規定。

その本質は債権者保護です。

株主総会において意見ができない

債権者の権利を保護するために

(債権者にとって喜ばしくない)

分配行為に制限を設けています。

この分配可能額の計算について

ときおり本試験に出題されています。

今日はそんな分配可能額計算の話。

 

大枠はこんな感じです。

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効力発生日の剰余金の額

 分配可能額を計算するうえで

まず最初に行うべきは

「剰余金の額」の算定。

「剰余金の額」とは

「その他資本剰余金」と

「その他利益剰余金」の

合計のこと。

まずは最新の貸借対照表から

直前決算日現在の剰余金の額を

計算します。

 

そして、効力発生日までに

これらの増減が生じている場合には

その増減額を加減算することで、

効力発生日現在の「剰余金の額」を

算定することができます。

 

ここまでが第一段階です。

 

調整額

次に、会社法で規定されている

各種調整を行います。

受験上は、次の4項目の控除を

おさえておけばOKでしょう。

 

①自己株式の簿価

まず、自己株式の簿価を控除します。

貸借対照表の簿価から

効力発生日までの増減を加味した

効力発生日現在の簿価を控除します。

 

②自己株式の処分価額

次に、自己株式の処分価額の控除です。

決算日後に自己株式の処分を行った場合、

その処分価額(受取対価)を控除する

必要があります。

これは、その処分価額の評価が妥当性が

この時点で判断できないためです。

自己株式の処分を現金で行えば、

このような危惧は必要ありませんが、

処分の際の引受資産は現金とはかぎりません。

土地の可能性だってあります。

 

例えば、簿価50の自己株式を

土地を対価として処分したとします。

 

土地の評価額を100とした場合、

40の処分差益(その他資本剰余金)が

計上されることになります。

これは「剰余金の額」のプラス要因となり、

分配可能額を増やす効果が生じます。

 

このときに、土地の適正な評価額が

60だったとしたら何が起こるでしょう?

 

本来は増加するはずのない「剰余金の額」が

一時的に増加したことになります。

 

この土地の評価が適正であったかどうかは

取締役会や監査、株主総会を経て判断されます。

決算日後の処分については

対価の妥当性が不透明であるため、

いったん分配可能額の構成要素から

除外しなければなりません。

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スクリーンショット 2017 08 03 15 34 14

 

 

③その他〜評価差額金の評価差損

これは保守的な思考が働いています。

評価差損が生じているということは

実際に売却していないとはいえ

資産が毀損していることにはちがいないため、

保守的に資産の流出を止めておきます。

 

④のれん等調整額

最後に出てくるのがのれん等調整額。

いちばんみなさんを悩ませるものでしょう。

 

細かい話はあるものの、

まずは基本形として、

「のれんの二分の一」と「繰延資産」の合計額

から

「資本金、資本準備金、利益準備金」の合計額

控除して、なお残額が生じる場合、

その残額を控除するというものです。

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この図はのれんはなく、繰延資産だけです。

 

そして、「のれんの二分の一」が巨額の場合には

「その他資本剰余金」と「繰延資産」の合計額を

控除します。

 

「のれんの二分の一」が巨額かどうかは

「のれんの二分の一」が単独で

「資本金、資本準備金、利益準備金」と

「その他資本剰余金」の合計額よりも

大きいかどうかで判定します。

べらぼうにのれんの金額が

大きい問題の場合は

これに気をつけましょう。

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最後に

この論点は個別対策ですし、

多少マニアックな部類かも

しれません。

もしかしたら、この論点が

意図せずに漏れている人が

いるかもしれないということで

今日の記事にしてみました。

 

意図的に外すのは

判断としてアリですが、

やるはずだったのに

漏れていたら

もったいないですからね。

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【編集後記】
長かった財務諸表論の講師生活も
今年の本試験で終了します。
9月からの講師業は消費税一本です。

【昨日の一日一新】
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❐石田修朗税理士事務所HP

開業支援・経営計画支援の石田修朗税理士事務所

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。