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2019年から消費税を納める人になったらやるべきことは試算です。

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消費税の試算

納税額の試算をしておきましょう。

2017年の売上が初めて1,000万円を超えた場合、
2019年の売上時には顧客から消費税を預かり、
1年間積み重ねた結果を2020年3月末までに
申告納付する必要があります。

2020年3月に今までになかった支払いが
(おそらく)発生することになります。

なんとなくの概算でいいので
2019年中からあらかじめ
「これくらい納めるのかな〜」
という金額を知っておきたいです。

そして、積立て等で準備しておきましょう。

さて、「預かった消費税を納める」と書きましたが
預かった消費税の全額を納めるわけではありません。

仕入や経費で支払った消費税がある場合には
預かった消費税から控除して、その残額を
納付することになっています。
これを『原則課税』といいます。

また、2018年中に届出を出しておけば
2017年の売上が5,000万円以下の事業者は
『簡易課税』という計算方法を利用できます。

この場合には、預かった消費税に
「みなし仕入率」を乗じた額を
納めることになります。

『原則課税』の方

『簡易課税』の届出を出していない方、
または、出していても2017年の売上が
5,000万円を超えていた方は
2019年分の消費税の納税額は
『原則課税』によって計算します。

この場合、預かった消費税と
支払った消費税を算定する
必要があります。

個別に算定してもいいのですが、
毎月経理をしている人は
試算表からざっくりと計算できます。

3月末時点での損益が確定している場合、
利益(青色申告特別控除前の利益)に
「給料手当」「法定福利費」「保険料」
「租税公課」「支払利息」を足し戻します。

そうして出てきた金額に108分の8を乗じてください。

それがこの3ヶ月のデータを基に計算した
3ヶ月分の消費税納税予定額です。

これを4倍すれば12ヶ月(1年)分です。

『簡易課税』の方

『簡易課税』を選択している人は
もっと簡単に納税額が計算できます。

必要なのは課税売上(と資産の売却)のみ。

税抜の課税売上高に
「みなし仕入率」を乗じた
金額が控除税額になります。

「みなし仕入率」は業種ごとに
区別されています。

卸売業は仕入比率が高いので90%
小売業はややさがって80%
以下、製造業や建設業は70%
飲食業は60%、
サービス業は50%、
不動産業は40%と決まっています。

課税売上にこの比率を乗じたものを
引いた残額を納めるということは
課税売上に「1ーみなし仕入率」が
納付税額ということになりますね。

そこで、まずは3ヶ月分の課税売上を
集計して税抜金額にします。
(108分の100を乗じる)

それに、
卸売業なら課税売上に10%を、
小売業なら課税売上に20%を、
製造業(建設業)なら課税売上に30%を、
飲食業なら課税売上に40%を、
サービス業なら課税売上に50%を、
不動産業なら課税売上に60%を、
乗じます。

やることはこれだけ。

この計算の結果算出された金額が納付税額です。

事業用の資産(車など)を
売却した場合の収入がある場合には
「みなし仕入率」が60%なので
40%を乗じた金額が納付税額です。

これを4倍すれば12ヶ月(1年)分の
納付税額が概算計算できます。

最後に

消費税は、こうした試算をしておかなければ
経験則では測れない想定外の支払いとなって
突然やってきます。

できるかぎり試算するようにしましょう。

そして、この試算を行うためには
1年間経理を放置することは
ゆるされません。

『簡易課税』の人はせめて
売上だけでも集計して、
納付税額を探りましょう。

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【編集後記】
新元号は「令和」になりました。
元号の発表でどこか新しいことが
始まるような空気感が湧いてきた
ように感じます。
とはいえ、行政文書はやはり
西暦で統一してほしい。

【昨日の一日一新】
京町コロッケファクトリー

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❐石田修朗税理士事務所HP

石田修朗税理士事務所[姫路]

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。