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姫路城天守から続いてくる、とある抜け道(水路)

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法12の3

平成28年改正で「高額特定資産」が導入されるなど、
納税義務に関連する規定が今年はアツいです。

少し前にできたこの規定についても
必ずおさえておきましょう。

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特定新規設立法人

特定新規設立法人とは、
「新規設立法人」のうち、
一定のものを指します。

新規設立法人

新規設立法人という概念があります。

その事業年度の基準期間がない法人
(社会福祉法人等を除く)で、その
事業年度開始の日における資本金の
額または出資の金額が1,000万円
未満の法人、のことをいいます。

基本的に、「設立第1期、第2期で
資本金が1,000万円未満の法人

がこれに該当します。

特定新規設立法人

この「新規設立法人」のうち
特定新規設立法人になるのは、
以下の2つの要件の両方を
満たすものをいいます。

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要件その1 特定要件

判定時期

新設開始日(基準期間がない
事業年度開始の日)の現況に
より、判定します。

判定内容

新規設立法人の発行済株式の総数の
50%超が他の者により直接又は間接に
保有される場合等であること、です。

要件その2 判定対象者の売上が5億円超

他の者

新規設立法人の発行済株式の
総数の50%超を直接又は間接に
保有する個人及び法人をいいます。

他の者との特殊関係法人

「他の者」によって“完全に”
支配されている法人を指します。

典型的な例はこんな状態です。

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次のような場合だと、一番上の法人は
特殊関係法人(判定対象者)になりません。

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あくまでも、その「他の者」によって
“完全に”支配されていることが条件です。

基準期間に相当する期間

基準期間に相当する期間、は
最大で3期間存在します。

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(a)が5億円以下なら(b)で判定。
(b)が5億円以下なら(c)で判定。

ここまでやって、
全て5億円以下でなければ
納税義務を免れることに
なりません。

どこか一つでも5億円を超えれば、
納税義務が発生します。

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適用関係

この規定が適用されるのは、
以下の特例規定の適用を
受けない場合です。

いくら要件をクリアしたとしても、
以下の規定の適用がある場合には
法12の3の規定の適用はありません。

(1)課税事業者の選択 〜法9④〜
(2)前年等の課税売上高 〜法9の2〜
(3)新設合併、新設分割 〜法11③、法12①〜
(4)新設法人が調・固の仕入れ等を行った場合 〜法12の2②〜

2ヶ月未満マジックに気をつけよう

カッコ書きをピックアップ

さて、ようやく本題にたどり着きました(笑)

この「相当する期間」について、抜け道?があります。

それは『消費税法施行令第25条の4②』です。

ここには、「基準期間に相当する期間」が
規定されています。

ここで、先ほどの(b)(c)について
次のようなカッコ書きがあります。

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つまり、こういうことです。

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この場合、(b)の期間の売上高が、
平成28年5月1日時点で確定していない
可能性があります。

(b)の申告期限は平成28年5月31日ですので。

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ということは、親会社の決算から2月以内に
開始するように設立すれば、少なくとも(b)、
いわゆる第二段階の判定は受けません。

考え方は今までと共通

消費税の世界では、2ヶ月を一つの基準としています。

これは「前年等の課税売上高」のときの
『特定期間』の取り方でもそうでしたね。

前事業年度が7月以下の場合には、
特定期間は前々事業年度に遡ります。

7月以下だと、当事業年度開始の日の
時点で、6ヶ月分の売上が確定していない
おそれがあるから、です。

「前年等の課税売上高」の規定の
7月以下(短期事業年度)は定番ですが、
「特定新規設立法人」規定において
“2月未満除外”の考え方までおさえて
いる受験生はそう多くないと思われるので、
ぜひここはおさえておきましょう。

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【編集後記】
セルフマガジンの作成に
取りかかっています。
一進一退が続いています。

【昨日の一日一新】
グラマシーニューヨーク ナッツのクッキー

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■ 石田修朗税理士事務所HP

石田修朗税理士事務所 |姫路|

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。