新型コロナウイルス対策として「持続化給付金」の支給が発表されています。
今回は支給額の算出方法について紹介します。
(※この記事は2020年5月1日時点の情報に基づいています)

給付金算出の計算式

個人事業者への持続化給付金は
最大100万円となっています。

その具体的な給付額は
次の算式によって求められます。

2019年の年間売上 − 対象月の月間売上 × 12

これで計算して、
100万円以上が算出されると
上限の100万円が支給されます。

計算結果が54万円になると、
4万円は切り捨てで
50万円が支給されます。

計算事例

標準的なモデルケース

給付要件のおさらいから。

詳しくはこちらのページへ。

新型コロナ対策【持続化給付金】の対象者、要件 〜個人事業者編

基本的な給付要件はこちらでした。

これを踏まえて、

>上限到達

こちら、上限の100万円が支給されるケースです。

>上限未達

こちらは上限に届かないケース。

この、「上限に届かないケース」のときに
気をつけたいのが「再申請不可」というルール。

留意事項「再申請不可」

今回の給付金申請において注意したいのが

「一度給付を受けた方は、サイド給付申請することができません」

と注意書きがされている点です。

「当たり前じゃん」と思うかもしれませんが、
これってこういうケースが想定されます。

>さっきの上限に届かないケース

このあと、6月でさらに売上が悪化したとします。

再度申請することができない、ということは、
この6月データで残りの40万円を申請できず、
結果的に最大限の給付を受けることができません。

こうならないためには、
「上限に届かないケース」に該当した場合は
焦ってすぐに申請せずにもうしばらく
売上の状況を見定めることが必要でしょう。

もちろん、この給付金自体の予算にも上限があり、
早期打ち切りもあり得ますので、
それも考慮して申請する必要が出てきます。

特殊事例

白色申告

白色申告の場合、
前年平均月間売上と比較して
50%を下回る月が出れば要件クリアです。

この場合の給付額は次のように算出されます。

2019年中に開業

2019年中に開業した場合、
給付額の計算式は次のようになります。

こちらのケースでは、
2019年の平均月間収入が40万円なので、
4月に要件クリアです。

計算の結果、上限の100万円の給付となります。

その他

このほか、相続等による事業承継があった場合や
季節変動が激しく、特定の期間の売上が年の大半を占める場合、
災害の影響で2019年の収入が本来よりも下がっている場合にも
特例が設けられています。

まとめ

基本的には
「前年の年間売上高」から
「対象月(50%以上減少した月)の売上高 × 12」を控除した額
が給付額(上限100万円)です。

あとは申請手続きを残すのみ。

手続きの案内は次の記事で。

新型コロナ対策【持続化給付金】申請手続き 〜個人事業者編

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【編集後記】
この日の被写体はアオサギ。
冷え込んだ朝だけに、
じっと寒さを耐えている風に
見えました。

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❐石田修朗税理士事務所HP

石田修朗税理士事務所[姫路]

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。