「つかえない税理士」もたしかにいるとはおもうけど、、、
ディスられる税理士
わたしの愛するツイッター界隈が
「つかえない税理士」というフレーズで
やけに騒々しくなっている。
どうやら、
「BSが仮勘定だらけ」
「PLも現金主義で記帳」
といった感じの論調のようである。
そして、結論としては
「こんな税理士はつかえない」
という風潮。
そう言われてしまえば
そうかもしれないが、
税理士という資格を愛する
わたしにとってはやや癇に障る。
そして、耳が痛いことでもある。
ツイッターで呟くには
いささか字数が足りないため
ブログにしたためることにする。
いざ、まいらん。
サービス提供の限界
経験談として
必要とされる資料が税理士からリスト化され
それをすべて指定された期日内に提出した
のもかかわらず、そうした状況であったならば、
それはおそらく本当につかえない税理士である。
しかし、10年以上現場にいた経験上、
その前提条件を満たす会社(事業者)は
決して多くない。
そして、条件を満たさない方たちの多くは
会計数値への関心が薄い。
↓
重要性が低いと思っている
↓
資料なんて後回し(整理なんてしない)
こうしたケースも散見される。
どんな状況でも、会社(事業者)には
申告期限というものがある。
この申告期限に間に合わせるために
手元の資料でざっくりと仕上げる、
そして、事実が認識できたあとで
修正申告をするというのが
本来のスタイルではある。
しかし、そうしたところで
「決算報告書」は適当なままである。
翌年の決算が完了するまでは
これが“最新の”決算書であり、
パブリックなものとなる。
それを見て、「つかえない税理士」と
言ってしまうのはいかがなものか。
かくいうわたしも、そうした決算書を見て
「うわっ、ひどい税理士だな」と思って
署名欄を冷ややかにチェックした過去がある。
また、勤務時代に過去の資料として
そうした決算書を見たときに
「前任者、つかえないぞ」と
思ったこともある。
しかし、そうした顧客を経験してみると
これがなかなか手強い。
数十年かけて構築された人格(マインド)を
置き換えることは本当にむずかしい。
その結果、自分が「イケてない決算書」を
排出したこともある。
しかし、それをもって自分の仕事を
「最低だ」と卑下することはない。
事前に期限をきって要求した資料を
揃えないどころか、期限直前まで
返信すらしない顧客にも非はあると
今でも思っている。
セカンドオピニオンの現場で
現在、数社に対して
セカンドオピニオンとして
サポートさせていただいている。
そこでは、メインの税理士事務所が
作成した試算表や推移表を基に
分析し、仮説を立てる、といった
未来会計が主たるサービスとなり、
管理会計がフル稼働する。
が、試算表が現金主義でできていたり、
月次損益推移表が提供されていなかったり、
といったケースも経験している。
当然のことながら、こうしたケースは
「会計で現状の把握ができない」という
いかんともしがたい状況である。
そこでは、まず「発生主義会計に切り替えること」と
「推移表を毎月もらうこと」から始めることになる。
その程度で価値提供できているのかという
批判もあるかもしれないが、
会計情報から現状が把握できないという
状態から卒業するお手伝いというのは
とても価値があると信じている。
最後に
もちろん、「つかえない税理士」は存在する。
現金主義で出てくる試算表の価値は低いし、
月次推移表は出せない(出力したことがない)と
拒まれた事例もある。
そんなときは「こいつ、つかえんなぁ」と
思ったりもする。
が、決算書や試算表、元帳といった成果物だけを見て
その税理士をつかえないと断罪するのは賛成できない。
会計は、税理士事務所だけでは作れない。
会社の協力体制なしには「良い会計」は
構築できないのである。
ありがたいことに、現在サポートさせて
いただいている会社(事業者)の多くは
「良い会計」を構築することに積極的に
取り組んでくださっている。
そうした気概をもつ経営者と仕事をできる
現状にはとても満足している。
その期待(とフィー)に応えるためには
かなりの時間とエネルギーを注ぐ必要がある。
「ひとり税理士」だから多顧客がムリ、
ということを言うつもりはない。
が、わたしの現在の実力では多くの顧客を抱えて
今の水準で仕事をすることはできない。
とはいえ、わたしにも生活がある。
そこで、「良い会計」に
高い価値を感じていただける方との
お付き合いを大切にしている。
イケてない成果物を排出した
過去の自分への反発が
このスタイルを続ける
原動力かもしれない。
誰かがのちのちわたしの名前を見て
「この税理士、つかえんなぁ」と思って
検索とかされたらイヤだし。。。
いや、すでにされているかもしれない。
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【編集後記】
昨日は甥っ子二人と
うちの子二人、
計四人の男児が
一堂に会しました。
それはそれはやかましい。
が、楽しい時間でした。
【昨日の一日一新】
マクドでメルペイ
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❐石田修朗税理士事務所HP
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石田 修朗
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