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木曜日は税理士受験シリーズ。引き続き、退職給付会計について、です。
![スクリーンショット 2015-03-26 19.33.00.png スクリーンショット 2015 03 26 19 33 00](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/03/64c2370058eb42477b53ce14b9c6c0d8.png)
今日は故郷姫路にとって大切な日。晴天の下での盛大な祝賀式典。
(画像は航空自衛隊HPよりお借りしています)
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目次
“年金資産”の位置づけ
引き続き、退職給付会計について。
今日は“年金資産”について、考えていきましょう。
退職給付会計とは、「退職給付引当金」勘定を用いて
企業の従業員に対する将来の退職金支払義務を適正に
貸借対照表に負債として計上する制度です。
「退職給付引当金」はどのように計算されるかというと、
“退職給付債務”と“年金資産”の差額として計算されます。
直接的に計算するのではなく、あくまでも差額概念なんです。
その中で、“年金資産”は「退職給付引当金」のマイナス要素です。
“年金資産”とは、退職金について外部に積み立てられた資産です。
企業にとって、退職した従業員について、その退職後何年間も
退職金についての管理・運用・支給を行うことは多大な負担となります。
そこで、生命保険会社などの外部組織に積み立てて、
そこに管理・運用・支給を任せることにします。
![スクリーンショット 2015-03-26 8.37.29.png スクリーンショット 2015 03 26 8 37 29](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/03/70d8feed8c61d8c9215820137e99a261.png)
この“年金資産”として認められるためには要件があります。
たとえ、年金支払いのために外部に積み立てられた資産であっても
企業の保有する資産と交換できたり、一時的に企業に戻すことが
できるようなものは原則として“年金資産”として認められません。
要件は以下のとおりです。
![スクリーンショット 2015-03-26 8.37.55.png スクリーンショット 2015 03 26 8 37 55](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/03/1570f8b3985d346f74ac4363bef130a7.png)
では、この年金資産はどういった要因で増減するのでしょうか。
“年金資産”の増加要因
![スクリーンショット 2015-03-26 8.34.23.png スクリーンショット 2015 03 26 8 34 23](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/03/aa56fa28ec1ff16bfd1111a19e5469e6.png)
まずは増加要因から整理していきます。
増加要因は2つあります。
第一の増加要因“運用収益”
年金資産を管理する外部組織は、それをただ管理する
だけでなく、運用することによって増やします。
つまり、年金資産は毎年の運用によって増加します。
![スクリーンショット 2015-03-26 8.34.39.png スクリーンショット 2015 03 26 8 34 39](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/03/e10d60a5a9738b7aa8b552f80f91702c.png)
第二の増加要因“掛金の拠出”
また、企業から外部組織に毎年拠出される掛金の分だけ、
年金財源である“年金資産”が貯まっていきます。
![スクリーンショット 2015-03-26 8.34.53.png スクリーンショット 2015 03 26 8 34 53](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/03/a55aa2cca8a4d67a5612175d353a81d0.png)
“年金資産”の増加要因はこの2つだけです。
“年金資産”の減少要因
では、年金資産はどういったことによって、減少するのでしょう。
最初の図を思い出しましょう。
外部組織である年金基金に貯まっている年金資産が流出するのは
従業員に企業年金が支給されるときだけです。
退職一時金の支給は企業から直接行われるため、
年金資産の減少には繋がりません。
![スクリーンショット 2015-03-26 8.54.06.png スクリーンショット 2015 03 26 8 54 06](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/03/a3c588a86963b871906fea3cefdc806f.png)
ただし、運用に失敗して損失が生じている場合には、
それは減少要因になるでしょうね。
そのような問題は見たことがありませんが、
大切なのは、それぞれの資料の持つ意味を理解して、
“年金資産”が増加するのか減少するのかを
瞬時に読み取ることです。
「退職給付会計」の問題は、先週の“退職給付債務”と
今週の“年金資産”の増減が理解できていれば、
何も怖くありません。
来週ももう少し続けていきます。
ではでは。
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【編集後記】
後回しにしていたことに着手。
革靴の手入れ。クリーム補給。
事務所で新聞敷いて没頭しました。
【昨日の一日一新】
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石田 修朗
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