一般社団法人について、その特徴を探る全2回の連載ものです。

法人設立の選択肢の一つ“一般社団法人”

法人を設立するに際しては、株式会社を設立するのが王道ですが、
一般社団法人という組織を設立することもできます。
なんとなく社会への貢献度合いや公共性が高そうで、
金儲けとは無縁ですといった雰囲気を醸し出すことができます。

冒頭の写真は、「一般社団法人」で検索した画面です。
どれも、私的金儲け感はなく、いい人が運営してそうです。

この“一般社団法人”という組織について、
株式会社との違いを比較しながら、
2回に分けてその特徴を探ります。

設立コスト

司法書士さんへの手数料を除いて考えていきます。

株式会社の場合、約24万円かかります。
(電子定款の場合でも20万円かかります)

ところが、一般社団法人の場合、かかるのは11万円だけです。

設立コストの面では、“一般社団法人”という組織に優位性があります。

組織の性質・特性・制限等

次に、それぞれの組織の性質などについて確認していきます。

株式会社は「営利活動」を行う法人です。
儲けたお金は、オーナーである株主に配当として分配することができます。

一般社団法人は「非営利活動」を行う法人です。
この場合の非営利とは、利益を出してはいけないということではありません。
利益を獲得することはOKです。
儲けたお金を配当として社外に流出することができないのです。

事業活動については、両者とも特に制限はありません。

設立までに要する期間も両者に差はなく、
所管省庁からの監督を受けることもありません。

税制その他

いずれの形式であっても、金融機関で口座を開設することができます。

もちろん各種契約も法人自体が行うことができます。

両者が微妙に異なってくるのは税制面です。

株式会社はその全ての活動について課税されます。

これに対して一般社団法人では、一定の要件を満たす
「非営利型」と「それ以外」に区分されます。

そして、「非営利型」に区分される場合には、
一定の収益事業についてのみ、課税されます。
これに対して、「それ以外」に区分される場合には、
全ての活動について課税されます。

「非営利型」には税制面でのメリットがありますね。

では、「非営利型」となるための要件はどういったものでしょうか。

これは、次回の組織設計の話に絡んできますので、
次回まとめてお伝えします。

では。

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【編集後記】

昨日から直前期スタート。
GW後半、少し風邪気味でしたが、
順調に体調は回復。
万全と思いきや、のどだけダメでした。
ぜんぜん声が出ません。
アメ舐めて、回復を待ちます。

【昨日の一日一新】

のどぬ〜る ぬれマスク

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。