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起業される際に必要な手続きについて紹介します。

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(当事務所の案内資料より)

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まずは個人での開業がおすすめ

最近、起業のご相談をよく受けます。

取引先への与信等の問題がない場合、
まずは個人事業として開業し、
利益がある程度上がってきた段階で
法人化するという流れでご案内しています。

この方が消費税法上のメリットが
長期間にわたって使えるからです。

また、経費事務の面でも法人の方が煩雑ですので、
自前で行うにしても、外注するにしても
(時間、お金といった)コストが増加します。

なお、法人を設立して、自前で経理を行い、
申告をされる方が参考になる本としては、
「ひとり社長の経理の基本」(ダイヤモンド社)
をお勧めします。

個人で開業する際の手続き

では、個人事業として開業する場合、
どのような手続きが必要となるでしょうか。

法人設立とちがい、登記という手続きは必要ありません。
やろうと思ったその日から、個人事業主になれます。

個人事業として開業する場合、税務署に
届出をする必要があります。

開業から1ヶ月以内に
「個人事業の開廃業等届出書」を
作成して届出を行います。

屋号の入った口座を作成する場合には、
この届出書の控えが必要となります。
1部は控えとして手元に戻るようにしましょう。
このとき、控えにも税務署の受付印をもらわないと、
控えとしての信用がありませんので、2部提出して、
受付印を押した控えを返却してもらうように
してください。

この他にも、従業員を雇い入れて給料を支払うなら、
「給与支払事務所等の開設届出書」も、税務署に
開業から1ヶ月以内に提出する必要があります。

従業員を雇い入れる場合の手続き

なお、従業員を雇い入れる場合、税金関係とは別に、
労働保険の手続きも必要となります。

所轄の労働基準監督署において、
「労働保険保険関係成立届」を雇用後10日以内に提出し、
労働保険料を概算で計算し申告・納付します。
そして、所轄の公共職業安定所(ハローワーク)において
「雇用保険適用事業所設置届」を同じく雇用後10日以内に
提出してください。
この際には、上述した「労働保険保険関係成立届」の控えが
必要となりますので、必ず労働基準監督署で手続きを行ってから
ハローワークで雇用保険の手続きをするようにしましょう。

これらの労働保険関係の手続きを行うにあたっては、
個人事業主の住民票など、添付書類がいくつかあります。
二度手間にならないようにするためにも、
必ず事前に届出先にご確認ください。

この他にやっておきたい手続き

また、各種優遇規定を受けるために
税務署に提出しておきたいのが
「所得税の青色申告承認申請書」です。
こちらは開業から2ヶ月以内に提出する必要があります。
(1月15日以前に開業した場合には3月15日までに提出)

青色申告とは、会計帳簿を正しく作成することで
最大65万円を利益から引いて税金を計算してくれる
納税者にとって有利な制度です。
(税金は利益の多寡によって金額が異なります)
この他にも、青色申告をすることで受けられる
優遇規定があります。

しかし、開業後にご相談いただいた方で
青色申告の承認申請を出していない方に
お話を聞くと、
「この申請書を出すと、青色申告という制度を
必ず適用しなければならない。
そのためには非常に難しい経理技術が必要で
税理士に依頼しなければならなくなる。
お金がかかる」と考えられる方も
いらっしゃるようです。

まず、この申請書を提出したからといって、
必ず青色申告をしなければならないという
わけではありません。
そして、会計ソフトの発達により、昔より簡単に
会計帳簿を正しく作成することができます。
(時間をかければ自前で行うことも可能です)
時間と労力とお金のバランスで、自前で行うか
外注するか、判断しましょう。

この他にも、従業員のために社会保険に加入される場合には
年金事務所に手続きを行う必要もあります。

まとめ

開業時にどのような手続きが必要なのか、は
その事業スタイルによって異なってきます。
そして、手続きの不備で思わぬ不利益を
被ることもあります。
起業される際には、できる限り税理士などの
専門家にアドバイスを受けるようにしましょう。

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【編集後記】
楽天オープンテニスがもうすぐ開幕です。
(本戦は29日から始まります)
今年はテレビ東京が地上波独占中継とか。。
深夜放送ということらしいのですが、
日本でのテニス人気を高めていくために
地上波放送があることはとてもいいですね。

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。