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これはカレー店開業を決意したオトコの軌跡である。
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目次
カレーに囲まれた日々
カレーに魅了されたオトコ
彼の名前は苅田玖珉(カルダクミン)。
学生時代になんとなく参加した
海外ボランティア活動で訪れた
スリランカで出会ったカレーに
魅了されたオトコである。
元来、凝り性なところがあり、
マニュアル化された大手食品
チェーン店での食事を拒む。
「資本主義の味がする」らしい。
造り手の顔が見える店に
とことんこだわる。
もちろん身につける洋服も、
大量生産品はいっさい買わず、
デザイナーの想いが詰まった
一点ものを大切に着こなす。
そんなオトコである。
オトコの日常
大学卒業後、地元神戸の企業である
富松物産株式会社に就職した。
富松物産(株)は、建設資材を
取り扱う専門卸商社である。
営業部に配属された彼は
順調に成績を伸ばし、
京阪神各地を巡回する
ポストにつくことができた。
このポストは彼にとって
念願のポストである。
なぜなら、平日の就業時間を利用して、
各地の人気カレー店を巡ることが
できるからである。
あるときは京都の一乗寺で
絶品バターチキンカレーを食し、
またあるときは大阪北浜で
スパイスまみれのカレーを
ししとう片手にほおばり、
神戸では有機野菜にこだわった
カレーの見た目にほくそ笑んだ。
そして、そのカレー熱は次第に
創作に向かうようになっていく。
休日には近くの輸入食品店でスパイスを
買い揃えてキッチンにこもり、試行錯誤の
末にオリジナルブレンドも完成した。
友人が開催するパーティーやBBQでふるまうと、
「お店のより美味しい!」とほめられ、
ますます熱が入り、自信を深めていった。
充実した日々であった。
一度きりの人生、、、一大決心!
各地の人気カレー店を巡る中で、
彼はふと、あることに気づいた。
「オーナーたち、めちゃくちゃ幸せそうだな」
そう、自慢のカレーを提供する城を持ち、
カレー好きが次から次へと訪れてきて
満腹と満足を得て笑顔で帰っていく。
アイドルタイムには、学校から帰ってきた
子どもが店の片隅にランドセルを投げ置き、
「公園!」と言い残して飛び出していく。
Instagramではお店で撮られた数々の写真に
多くの「いいね」がつけられている。
(これってめちゃくちゃいい人生やん、、、)
玖珉の心は激しく揺さぶられた。
今のまま仕事を続けていけば、
会社で要職に就くことも十分
視野に入れていい成績だし、
それなりに安定した生活が計算できる。
しかし、日を追うごとに残業が増え、
家に帰ってテレビをつけても、その日の
ニュースを伝える番組は全て終わっており、
どこのチャンネルも、よく知らないタレントが
ギャーギャー騒ぐバラエティ番組ばかり。
この状態で結婚し、子どもができたとして、
公私の“私”の部分の充実はどうなるのか。
仕事一辺倒の生活が自分の望んできた生活なのか。
そんなモヤモヤした気持ちが
次第に彼の心に拡がっていく。
当然、そんな気持ちでこれまでのような
成績を継続できるわけもなく、社内での
出世レースにも暗雲が垂れ込めてきた・・・。
(今なら間に合う!・・・かも?)
自分にはみんなに絶賛される腕がある。
武器はある。ずっと磨いている。
今こそ、武器を掲げるときだ!
そうして彼は、“自分の城”を構えるべく、
就職してからコツコツ貯めた100万円の
入った預金口座の通帳を握りしめ、
開業を決意した。
(続く)
※この物語はフィクションです。
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【編集後記】
開業に関する諸々を
物語調でお伝えする
試みを始めました。
【昨日の一日一新】
もっこす しゅうまいセット
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石田 修朗
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