仮想通貨は非課税だから、という表現は誤りです。

仮想通貨の取扱い

たとえば、仮想通貨の売買について。

仮想通貨は「支払い手段に類するもの」として
取り扱われることになっています。

そして、国内取引の非課税の規定では
非課税となる資産の譲渡等(取引)を
定めているわけですが、その一つとして

「有価証券、支払手段、その他これらに類するものの譲渡」

というものが挙げられています。

これを根拠として、

「仮想通貨は消費税が非課税だよ」

という表現がまかりとおっています。

世間話としてはそれでオッケーでしょう。

しかし、法令を武器に展開する
税理士試験の理論問題においては
上記の表現はやや稚拙すぎます。

非課税なのは仮想通貨ではなく

仮想通貨は非課税、なんて記述はありません。

非課税なのは仮想通貨ではなく、
仮想通貨の譲渡です。

そして、なぜ非課税になるかというと
仮想通貨が「支払手段に類するもの」に該当し、
かつ、「支払手段に類するもの」の譲渡が
非課税取引に該当すると明記されているからです。

ですので、

「仮想通貨は非課税だ」ではなく、

「仮想通貨の譲渡は非課税取引だ」が
正しい表現であり、

その根拠としては、
「仮想通貨は支払手段に類するもの」に該当する旨と
「支払手段に類するものの譲渡は非課税取引」である
旨の指摘が必要になります。

合格を意識する

税理士という国家資格を
取得するための試験では
法律を理解しているか
どうかが重要視されます。

「意味があってるからいいやん」
という反論があるかもしれませんが、
それでは他の(正しく記述した)
受験生よりも評価が低くなることは
まちがいありません。

絶対評価(点数)で合否が決まるなら
それでもいいかもしれませんが、
上位10〜12%が合格する現制度では
その評価減は致命傷になります。

合格の前では、個人のこだわりなど小事です。

合格のために全力を尽くしましょう。

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【編集後記】
アイキャッチ画像は
近くの蓮池です。
蓮の花が咲く前の
モコモコしてるときも
なかなか好みです。
(今回はカモがいなかった)

【昨日の一日一新】
タンニングローション

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❐石田修朗税理士事務所HP

石田修朗税理士事務所[姫路]

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。