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“消費中毒”からの脱却。グラスを小さめにしてみました。

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社員を大切に考える社長の著書

「年収6割でも週休4日」という生き方(ビル・トッテン)

なかなか出入りの激しい本でした。

出入りが激しいというのは、共感できるところと
しんどいところが混在しているという意味です。

著者はソフトウェアの販売・サポートを営む会社を経営し、
800人の社員を雇用しています。
その800人の社員に対して
「年商が4割減になっても、今の半分になったとしても、
決してリストラはしない」
「会社の利益減を理由に社員に給与削減を強いるのは
フェアではない。
給与は労働の対価として社員が得る正当な報酬である。
それを削るのなら、労働時間も削るのが公平」
と公言されているそうです。

6割経済の時代には、給料を4割カットする代わりに、
労働時間も4割カットする。年収6割、週休4日。
これが著者が考える6割経済時代の労働モデルです。

バブル直前、日本のGDPは2009年に比べて、
およそ6割だったそうです。
その点も踏まえて、著者は「極端な消費中毒さえ
治せば、年収6割で十分に生活していける。
少なくとも、30年前の生活レベルは保てる。
そして、週休2日ではなく、週休4日になれば、
今よりも家庭で過ごせる時間はもっともっと
多くなる」と指摘しています。

また、社員向けのメッセージとして、
「あなたとあなたの家族は、今よりもずっと少ない収入で
暮らす準備をしてください」
「これまで他者にお金を払ってやってもらっていたことを
自分でできるように学ぶことです」
などと語りかけています。

そして、そのためのプロジェクトを社内で立ち上げて、
積極的に支援されています。

“消費中毒”という言葉のインパクト

①たとえ売上が減少してもリストラを回避する

②しかし、給与の維持は難しい

③年商が6割になれば、給与も6割になる

④そうなれば、労働時間も6割にする

③から④への流れに、いささか疑問は残ります。
年商が6割になった場合に、はたして労働時間が同等に
削減できるのかどうかはやや短絡的な気がします。
しかし、考え方としては大いに賛同します。

もちろん、それでも給与を守ってほしい、とか
週休1日でいいからバリバリ働きたいという人も
いるでしょう。
ただ、これから社会が個の多様性を認めていくうえで
こういった価値観を持つ経営者がいることは
とてもいいことだと思います。

そして、そうなったときのために必要なこととして
主張されることが“消費中毒”からの脱却です。

たしかに私自身も、不必要なモノを購入した覚えが
たくさんあります。
学生時代には、よく親から指摘された記憶があります。
今思えば“消費中毒”だったのかもしれません。

そこには、好きや便利だという動機があるのですが、
好きや便利というだけで意思決定してしまっている
自分に気づきを与えてもらえました。

そのモノが産まれ、廃棄される過程で起こる事柄に
目を向ける視点です。

PETボトルの飲料を日々消費しますが、その生産と
リユースの過程はどうなっているのか。
肉を食すことが多いですが、その生産の過程において
どのような飼料が使われ、何が犠牲になっているか。

このようなことを考えるきっかけになりました。

とはいっても、一度経験した便利なモノを
すぐに手放すのは難しい面がるのも事実。
できるところから少しずつ取り組んでいったら
いいのでは、と多少自分に甘く受け止めた次第です。

重たい水筒を持ち歩くのが面倒な日もあるし、
美味しい焼き肉をほおばりたい日もありますからね!

では。

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【編集後記】

ウィンブルドン、ナダルが姿を消しました。
フェデラーをことごとく阻んできた
ナダルのフォアハンドがまったく
精度を欠いています。
はやく昔の憎たらしいほど強い姿に
戻ってほしいものです。
錦織選手にはその強いナダルを
破ってほしいですから!

【昨日の一日一新】

YURT

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。