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芽が育ってきてから、という話です。

DP0Q0807

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攻守の切り替え

昨日の記事で、フリーランスが生き延びるには
リスクのコントロールが不可欠という話を書きました。

<参考記事>

<フリーランス>リスクはコントロールするもの

それは攻守双方についていえることですが
とくに守りの部分についてリスクを
おさえる必要があるという方向性で
お伝えしました。

それが「固定費ゼロ戦略」です。

固定費をできるだけゼロにするという戦略は
リスクをできるだけゼロにする戦略と
言い換えることができます。

そう、リスクを最大限押さえ込むことで
食えなくなる状態を回避したいのです。

ただし、このやり方だと大きくハネること
(めちゃくちゃ儲かること)は期待薄です。

ある程度の規模まで達成したとして
それを越えてさらに儲けるには
固定費をかけてリスクを取る必要が
出てきます。

サッカーの世界でも、
リスクの低い横パスばかりでは
ゴールを奪うことはできません。

ゴールのためにはリスクをとって
縦パスを入れる必要があります。

それはビジネスでも同じ。

スタッフの雇用であったり、
瀟洒なオフィスであったり、

これらはいわば縦パスです。

リスクのある行為ですが、
その結果として大きな利益を生む
可能性が広がりますし、
逆に大きな利益を求めるならば
こうした意思決定はどこかで
必要になるでしょう。

自身の価値観に合わせて
どこまで攻めるのか、
ここは決めておきたいです。

とあるパーソナルジムの事例

神戸で運営しているパーソナルジムが人気となり、
横浜にも開設してほしいという話が出てきました。

今までは神戸のみで活動していたのが
横浜に開設ということになると
2つの拠点での活動となります。

神戸単体である程度の利益をあげていて
それと同等の利益が横浜でも見込めるなら
出店することで利益は倍増します。

このときの最大のリスクは、
場所や集客、採算といったことではなく、
そこを統括するマネージャー問題です。

もちろん場所や集客、採算といった
ことにもリスクはあります。

いい場所を確保できるか、
そこで継続的に集客できるか、
その結果採算の取れる運営になるか、

こうしたことはもちろん大切です。

しかし、最も大きな問題は
そこを管理する人の確保です。

自分の目から離れたところで
自分の分身となって統括する
マネージャーの存在が
不可欠になります。

信頼できるマネージャーがいなければ
拡大展開はストップすべきでしょう。

なぜなら、パーソナルジムは
マネージャーなくして
その店舗は成り立たないからです。

マネージャーが自分の意思に反して
好き勝手な振る舞いを始めるという
とても大きなリスクがそこにあります。

人の育成とタイミング

今回はパーソナルジムを事例にしましたが
飲食店や美容室でもこの手の話はよく聞きます。

小さく始めて軌道に乗せる ←ここまではすばらしい
次に他店舗経営を目指す  ←ここはビジネスの分岐点
任せられる人を育てていないのに2店舗目開店 ←これは大きな過ち
店を任せた人が自分の期待する働きをしない ←実は見えていた結果
2店舗目のマネージャーが離脱 ←最悪の結果(固定費だけ残る)

あそこ、2店舗目を開けてから
しんどくなったよね、的な。

一方で、2店舗、3店舗と繁盛店を次々作って
きっちりと地に足をついた経営をされている
事業者も数多くいらっしゃいます。

どこにちがいがあるかというと
立地などの目利きもそうですが
やっぱり行きつくところは
育成できているかどうか、です。

他店舗経営を自らの事業の主軸とするならば
育成した上で任せるのが経営者の務めです。

それができていない状態で
「任せたんだから結果出してよね」は
単なる放置プレーでしかなく、
経営している状態とは言いがたいです。

事業がうまくいくと拡大の誘惑が
出てくることも多いです。

事業者自身が拡大路線を志向しているとして
そのときにさらなる一歩を踏み出すかどうかは
物件などのタイミングもありますが、
そこを任せられる人の育成が先だと
わたしは実感しています。

いくらいい物件が出てきたとしても
マネージャーとして任せられるだけの
人がいないのであれば、
そこは進むべきではないでしょう。

逆に、マネージャーとして
任せられる人が育ったのであれば、
多少条件がきつくても物件を決めて
2店舗目を作るべき、です。

実際にマネージャーとしての経験を
積んでもらうことで、さらなる成長が
見込まれるからです。

人は状況・環境に規定されます。

正しいタイミングで正しい環境を与えることが
経営者の意思決定として大切なのだろうと、
大きく成長した会社の社長さんとの
つきあいの中で学ばせていただいています。

そうしたことをこれからの経営者さんに
お伝えすることもわたしの大切な務めです。

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【編集後記】
瑠璃光院の春の特別拝観に
行こうかなと考えていましたが、
どっぷり自然に浸かりたいので
明日は早朝から大山方面に
繰り出そうかと考えています。

【昨日の一日一新】
レコルト フォカッチャ

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❐石田修朗税理士事務所HP

石田修朗税理士事務所[姫路]

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。