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概念フレームワークっていったいどういうもの?にお答えします。
![DSC05450.JPG DSC05450](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/03/DSC05450.jpg)
(ペヨーテさんのオムチキンカレー)
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目次
2000年前後の我が国の会計制度
財務諸表論の理論を勉強をしていると、
避けては通れないのが『概念フレームワーク』
正式名称は「財務会計の概念フレームワーク」といいます。
2004年7月に、企業会計基準委員会より公表されました。
話は時をさかのぼり、2000年あたり。
我が国の企業会計ルールについて整理すると、
戦後間もない昭和24年に制定された『企業会計原則』が
今もその根幹を担っています。
しかし、経済構造の変化や、国際的な会計基準のトレンドとの
乖離が激しいため、『企業会計原則』では対応できない部分に
ついて、『〜〜に係る会計基準』、いわゆる“新会計基準”を
制定し、局所的に手を打ち、対応してきました。
![スクリーンショット 2016-03-03 9.49.03.png スクリーンショット 2016 03 03 9 49 03](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/03/32c03f63f9a21af1f595acd608503d96.png)
これまでの対応の問題点
しかし、この柔軟な対応があとで大きなしっぺ返しにあいます。
たとえば、『企業会計原則』では、収益は実現主義の原則に
よることとしていますが、『金融商品に関する会計基準』では
「売買目的有価証券は時価評価し、評価差額は当期の損益」と
規定しています。
つまり、企業会計原則下で採用されている
実現主義の原則がこだわる“実現の事実”とは
無関係に収益の計上を認めることになったのです。
企業会計原則の立場からでも、時価評価による評価差額は
“実現の要件をほぼ満たす”といった根拠があるには
あるのですが、いかんせん苦しいところです。
こうした状況下で、海外の研究機関からは「日本の会計は
いったいどういった考えでルールが作られているのか。
資産とは何か、負債とは、利益とは、こういったことが
一切定義づけられていない。
そうした基本概念を明文化したものはないのか。」と
いった批判が出てきます。
![スクリーンショット 2016-03-03 10.46.32.png スクリーンショット 2016 03 03 10 46 32](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/03/b6a931ad04bb9905f4a34c755771398b.png)
要は、場当たり的で、筋が通っていないのではないか、と。
そう言われても仕方ないですよね。
成立の流れをみると、付け焼き刃的な感じが否めません。
![スクリーンショット 2016-03-03 10.56.20.png スクリーンショット 2016 03 03 10 56 20](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/03/7b8fedf3cdd539caed3fe7d58cff10aa.png)
実は、先進国では会計基準の基礎となる概念が明文化されている
ことが多く、それが日本には欠落していました。
![スクリーンショット 2016-03-03 16.08.40.png スクリーンショット 2016 03 03 16 08 40](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/03/a104e33a5ab0695ab656893eb6a55d90.png)
![スクリーンショット 2016-03-03 16.08.46.png スクリーンショット 2016 03 03 16 08 46](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/03/aa297960407ccd440dc9c9f38f0b78c1.png)
『概念フレームワーク』は後付け??
そこで、企業会計基準委員会が先導する形で、日本の
企業会計に流れる基本思考を明文化することにしました。
![スクリーンショット 2016-03-03 10.49.53.png スクリーンショット 2016 03 03 10 49 53](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/03/619a853f9dbb462e6bfd34b3e85680f2.png)
そうして2004年7月にできあがったのが
『財務会計の概念フレームワーク』です。
![スクリーンショット 2016-03-03 10.58.26.png スクリーンショット 2016 03 03 10 58 26](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/03/780c3ce2308fccdddcc1a7f4d0989795.png)
そう、現行の基準を制定する前にあったのではなく、
現行の基準がまず先に世の中に存在していて、
それらを体系的に説明するものという位置づけです。
言ってみれば、後付けで完成したものなんです。
(これから作成される基準にとっては拠になりますが・・・)
なお、厳密にいうと、企業会計基準委員会そのものが
基本概念を明文化したのではなく、
企業会計基準委員会の委員と外部の研究者などが
加わった基本概念ワーキング・グループを設置し、
そこから公表されています。
そして、企業会計基準委員会では、この討議資料が
今後の基準設定作業で有用性が認められるかどうか、
そして市場関係者に受け入れられるかどうか、を
見極めながら、必要に応じてさらに整備・改善する
姿勢もあるので、この討議資料はひとまずの完成形と
いった位置づけになります。
具体的な中身の前に、『概念フレームワーク』の
立ち位置について、紹介してみました。
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【編集後記】
一月ほど前からスマホの調子が悪いです。
すぐに固まったり、画面を触っていないのに
突然タップが連続したり、、、文字入力も
まともにできないところまで来ています。
ソフトウェアのアップデートも効果なく、
お手上げ状態なので、次の機種に
変更することを決めました。
4.6インチの持ちやすいものにします。
昨日、香港から神戸に届いた模様で、
配達は今日以降に予定されています。
待っている間が一番楽しいかも。。。
DropBoxにあるPDF資料の閲覧などで
今まで以上にiPadAir2に頼ることになるので
b-mobileの無制限SIMが気になるところです。
【昨日の一日一新】
紅茶花伝 ロイヤルミルクティー
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石田 修朗
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