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国民健康保険と国民年金の負担低減のために会社を設立する際に注意したいこと。

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国民健康保険と国民年金

フリーランス(個人事業)の方は
国民健康保険と国民年金に加入し、
その保険料を納付します。

国民健康保険料は市町村が
確定申告データを基に計算し
6月に納付額を通知してきます。

姫路市の場合、最高限度額は93万円。

これに国民年金が年間約19万円。
もし配偶者が無職の場合、
夫婦二人分なら39万円です。

共働きと仮定しても
年間約112万円の社会保険料を
負担することになります。

そして、その恩恵として授かるのが
医療機関にかかったときの負担軽減と
65才からの老齢基礎年金の受取りです。
満額で年間約78万円。

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なんともいえない負担感です。

会社設立で社会保険料負担を軽減

基本構造

この高負担低リターンを
なんとかするために
有効なのが「会社設立」です。

会社を作ってその役員として
報酬を受け取ります。

会社は社会保険への加入が強制で
社会保険に加入すると
国民健康保険の対象から
外れることとなります。

社会保険の保険料負担は
月額報酬で決まります。

会社からの役員報酬を低額にすることで
社会保険料の負担軽減を図ることができます。

たとえば、会社からの報酬を
月額10万円とします。

すると、健康保険料が自己負担と
会社負担の合計で月額約1万円。
(40才以上なら約1万1千円)
年間約12万円(13万円)です。

厚生年金の保険料の自己負担と
会社負担の合計が約1万8千円。
年間22万円ほど。

月額負担は自己負担と会社負担合計で
2万8千円(40才以上は2万9千円)。

年間にして約34万円の負担です。
(40才以上は35万円)

年間約78万円(77万円)の負担軽減です。

これでも、医療機関での
負担軽減は同じですし、
将来もらえる年金は
老齢基礎年金に加えて
老齢厚生年金がもられるので
厚生年金加入の方が
いくらか多くなります。

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両者を比較すると

負担は減って

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リターンは増えます。

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会社設立を選ばない手はありません。

この手法の勘どころ

これにはクリアすべき課題があります。

月額報酬を低く設定して
暮らしていけるのか、
という点です。

なぜなら、月額報酬を高くすると
その分負担すべき社会保険料は
高額になっていきます。

もちろんそれでも、将来の年金が
増える要素にはなるので
まったく無意味ではありませんが、
当初の目的(保険料の低減)からは
離れてしまいます。

ですので、月額報酬は
低めに設定したいです。

月額報酬を低く設定すると
生活費に困窮します。

それを防ぐための手段が
「個人事業と会社運営の並列」です。

自分の業務の一部は会社に移管しつつ、
ある程度を個人事業として残すことが
キモになります。

そうすれば、会社からの報酬は低めにしつつ
個人事業のかせぎで生活費をまかなえます。

これが会社設立による社会保険料
低減の勘どころです。

クリアするための武器

この課題をクリアするには
複数の事業を持つことが重要です。

写真家かつWebデザイナー、であったり、
コンサルタントかつ作家、であったり、
製造業者かつ講師、だったり、

複数の事業の持つことで
一気に視界が開けます。

片方の業務を会社で運営し、
もう一つの業務は引き続き
個人事業として活動します。

逆に、一つの仕事しかしていない状態であれば
「個人と法人にわける」という行為自体に
合理性がありません。

2つ以上の業務があるからこそ、
個人と法人に分けることが
可能になります。

1つしかないな、と思う方も
自身の事業を複数に分解できないか
考えて見ましょう。

いずれ、マイナンバーによる
税と社会保障の一体化で
このプランは使えなくなるでしょう。

が、マイナンバーの普及は
遅々として進んでいません。

であれば、こうした削減策を講じるのも
決して無意味ではないでしょう。

社会保険料の高負担に悩むフリーランスは
こうしたことも積極的に検討してみましょう。

ただし、管理運営の手間が増える覚悟は必要です。

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【編集後記】
今日は一日相談会の担当です。
今年は大人数の会場ということで
地域の同業者さんと顔合わせ。

【昨日の一日一新】
経営力向上計画申請(変更)の手続き

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❐石田修朗税理士事務所HP

石田修朗税理士事務所[姫路]

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。