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禁断の果実をかじってはいけない。
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目次
背に腹は代えられぬ
昨日、地元の研修に参加してきました。
そこで、複数の税理士と
話をしていて感じたことは、
「紹介会社ってもうかるねんなぁ」
ということ。
複数の同業者が口を揃えて
「紹介料がバカらしい」って
言ってました。
にもかかわらず、
背に腹は代えられずに
頼まざるをえないと。。。
ということは、裏を返せば
そうしたビジネスは
儲かるということです。
では、我々の業界には
どんな紹介ビジネスが
あるのでしょうか。
税理士に関係する紹介ビジネス
顧客紹介
税理士に顧問先(候補)を
紹介するサービスもあります。
ある会社は、紹介した顧客から
会計事務所が受け取る年間報酬の
70〜80%の紹介料を請求します。
お客さんが年間50万円を支払ったとしても
35〜40万円の紹介料が発生し、
会計事務所には10〜15万円しか残りません。
それでも、こうした会社を利用する
会計事務所が後を絶ちません。
10年のお付き合いになれば、
その紹介料の負担は
年間報酬の7〜8%に
過ぎないという論理です。
人材紹介
こちらは従業員(候補者)を
紹介するサービスです。
ある人材紹介会社へ支払う紹介料は
その紹介者の年収の35%です。
紹介者を300万円の年収で雇い入れた場合、
105万円を支払うことになります。
もちろん、すぐに退職した場合には
満額支払うことはなく、
3ヶ月経過したらといった
オプションがついています。
で、利用者である先輩税理士いわく、
「3ヶ月は耐えよるねん」とのこと。
半年くらいでやめていく人が
多いと嘆いていました。
そうした紹介料を抑えるために
表向きな年収を低くする
会計事務所もあるとか。。。
どっちもどっちです。
紹介料を薄められるか
こうした紹介会社が盛況な状態は
業界にとって不利益でしかありません。
顧客紹介会社に80%も
紹介料を取られるということは
本来10社で採算が取れるところを
50社の仕事をしなければ
ならないということになります。
5倍の労力がかかるんです。
ブラック事務所にまっしぐらです。
人材紹介会社に35%も
上乗せされるということは、
400万円の年収を設定すれば、
経費は140万円増えます。
事務所運営の採算を考えると、
給料は抑えざるをえません。
ブラック事務所に突き進みます。
さらにこわいのはこのダブルパンチ。
5倍の労力がかかる仕事量を、
正規の評価以下の給料で
従事しなければならない。
こんな環境での労働が
続くはずがなく、
離職者が後を絶ちません。
結果、薄まるはずの紹介料
負担は一向に薄まらず、
利益率は薄くなるばかり。
所長の抜群のカリスマ性などで
顧客と従業員が定着すれば
紹介料負担は多少薄まりますが、
それは至難の業です。
(何人か知っていますが)
実現している人はほんとに
すごい方々です。
きっと、独立開業を考えたとき、
自分の事務所をブラック事務所に
したいと思う人はいないでしょう。
その気持ちを大切にしてほしいです。
業界の現状は決して楽観できません。
一部すばらしい事務所もありますが、
給与水準も福利厚生も労働環境も
恵まれている業界とはいえません。
だからこそ、志願者が減っているのです。
業界を魅力溢れるものにしようと思うなら、
まずは所長自身が覚悟を決めて
紹介会社と決別することが必要です。
雇用しない「ひとり税理士」であれば
顧客紹介会社を利用しても
自分がしんどいだけで済みますが、
雇用を考えるのであれば、
顧客・人材いずれの紹介会社も
絶対に手を出してはいけない
禁断の果実です。
禁断の果実って、
かじりたくても
かじっちゃだめなんです。
ピッカピカの魅力ある事務所にして
みんなが知り合いを紹介したくなる。
そんな事務所がきっと一番強いです。
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【編集後記】
年が明けて最初のグランドスラム
全豪オープンが開幕しています。
デルポトロ選手がそろそろ
戴冠する予感。
というか、希望です。
【昨日の一日一新】
EX-IC予約
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❐石田修朗税理士事務所HP
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石田 修朗
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