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「足るを知る」という言葉の難しさについて。
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目次
我慢や無頓着とはちがう
「足るを知る」
文字をそのまま起こせば
「満足することを知る」
という意味になります。
この言葉について、
わたしとややちがう認識の方と
話す機会がありました。
その方は、
何でもほしがることはよくない、
身分相応にわきまえようよ、
今の状況はしんどいかもしれないけど
そこに不満を持たずに、という意味で
話されていました。
わたしの認識と大きくは
ちがわないのですが
少しちがいました。
わたしは「ほしい」という感情には
素直に反応すべきだと考えます。
「現状に満足できない」なら
回避する行動を取るべきです。
それに向かってトライして、
その過程を通じてそれらが
本当に必要かどうかを
見極めていくことが
「足るを知る」という
言葉のイメージですし、
そのつもりで使っています。
しかし、ちがった認識の方と話し、
また言葉足らずになってしまうと
思わぬ方向に進む危険な言葉だなと
感じたので、書き記しておきます。
満足の意味
そもそも、満足するというのは
他を知らなければ生まれない感覚です。
もし仮に比較対象がなければ、
それは当たり前に存在するものであり
それに対して「満足だ」とは
思わないのではないかと。
夜に暖かい布団で眠れることへの感謝は、
寒い真冬の空のもと、風が吹けば
すぐに転覆する平底の木造船で
「イカ獲れるまで帰ってくるな」と
送り出される人々の生活を知り、
想像することで生まれる感情です。
また、逆に電気毛布や
湯たんぽを使ってみることで、
あえてそこまでしなくても
暖かい布団があれば十分だと
知ったときに生まれるもの
でもあります。
今あるものに感謝して、
満足するということは
それがない状態を知り、
ある状態を知ったうえで
到達するべきものであり、
盲目的に現状に満足するのは
向上心の欠如に繋がる思考です。
ほしがって、ほしがって、、
手に入れて、手に入らなくて、、
そんな経験を繰り返す中で
本当に必要なものを見る目が育ち、
現況に“満足”するに至るのでは
ないでしょうか。
ある程度の努力の先にある
一時期流行ったTEDでも話題になった
「どうせムリ」という諦めは
明らかに間違った風潮です。
なりたい姿があるなら
全力で努力すべきです。
先日全仏オープンジュニアのダブルスで優勝した
田島尚輝選手は、小学校時代に選抜合宿に
呼ばれてもいないのに自ら突撃して
その合宿に参加させてもらったそうです。
それくらい勝ちたい気持ちが強く、
折れなかった結果として
今の栄光があります。
今の彼は、テニスでできないことはない、
このまま努力すれば勝てない相手はいない、
と感じていることでしょう。
その気持ちが続くうちは努力すべきだし
その継続の先にもっと大きな活躍が
待っているかもしれません。
ただし、それでもやっぱり届かないものもあります。
うまく見切りをつけて軌道修正できる人は
相対的に耐性の強い、しなやかな人です。
逆に意固地になってしまうと、自分で自分を
苦しめてしまい、精神的に追い詰めかねません。
税理士試験もしかり。
その見切りポイントの設定能力が大切です。
見切りをつけるのはある程度の人生経験が必要で
その経験は幼少期からどれだけいろんなことに
真剣にトライしてきたか、この経験の数によります。
「これだけ真剣に取り組んでの結果だから、
このあたりが自分のマックスなのだろう」
そうした経験の積み重ねこそが
自分にとっての限界点を見極める
眼となります。
この眼を育ててあげることが
子どもの心の強さを育てることであり、
親の務めだとも感じています。
そして、自分自身に対しても
限界設定は低すぎないか、
あるいは高すぎないか、
これを常に自問しています。
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【編集後記】
今日のアイキャッチ画像は
書写山圓教寺の大講堂。
曇天で空の立体感がなし。
やや雲のある晴れた日を狙って
また登ってきます。
事務所から車で15分でいける
里山登山スポットです。
【昨日の一日一新】
うどんや麦 やみつき茄子
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❐石田修朗税理士事務所HP
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石田 修朗
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