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フリーランスとして走り出す前に知っておいていただきたいこと。

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最初が肝心

わたしの周囲だけかもしれませんが、
フリーランスとして独立される方が
増えてきた印象があります。

大企業に入れば安泰という安定神話が崩れ、
また、ブラック企業と揶揄されるような
劣悪な労働環境から解放されたい人が
増えているからこその流れなのかな、と
感じています。

これらにはSNSの普及もまちがいなく
寄与しています。

一方、懸念すべき事項もあります。

社会保障制度は今後の人口減少で
今よりも希薄化することは
間違いありません。

自力でダメなら国が支えてくれる時代も
終焉を迎えつつあります。

だからこそ、
自力で最低限の生活を支えるだけの
事業運営を目指したいです。

そこでカギになってくるのは
「いくら売り上げるか」ではなく
「いかに支出を抑えるか」です。

そして、その対策のタイミングは
開業時からすでに存在しています。

また、事業を潰さないために
必要なのは「資金」です。

払うべきものが払えなくなると
事業は継続できません。

ですから、将来的な資金展望にも
気をつける必要があります。

開業時にやるべきこと

それは『青色申告の承認申請』です。

フリーランスとして商売をされるなら
「確定申告」は避けては通れません。

だったら、優遇制度を徹底して活用し、
少しでも納税による資金流出を
抑えるべきです。

フリーランスの所得税は
1年間の稼ぎ(利益)に対して
税率をかけて計算されます。

利益が多ければ納税額は増え、
利益が少なければ納税額は減ります。

青色申告という制度に申請をすることで
税金計算時に本来の利益を少し減らして
計算できます。

青色申告には2種類ありまして、
簡易なものだと10万円減らせます。
正式なものだと65万円減らせます。

<税制改正の予定>
正式なものについては2020年分からは
55万円の利益減額ということで
減額の幅が10万円減りますが、
別の利益減額が10万円増えるので、
トータルでは増税とはなりません。
それどころか、ネット申告を使えば
10万円さらに減額されるようになります!

仮に事業の利益が
500万円だったとします。

正式な青色申告を申請することで
所得税が130,000円減額されます。
さらに住民税も65,000円減額です。

合計で195,000円の減額となります。

大きいですよね。

カメラマンだと、
そこそこのレンズが買える金額です。

そして、この税金軽減効果は
一度きりではなく毎年です。

10年間で200万円近くの効果が
発揮されるのです。

これ以外にも、
今年の損を翌年に繰り越して
翌年の利益から差引きできたり、
配偶者に給料を出せたり、
青色申告にはメリットが
たくさんあります。

たしかに事務負担が多少増えますが、
慣れればそんなに難しくありません。

今は便利なクラウド系サービスが
充実してきましたので、
きちんと仕組み化さえできれば
ご自身で完結することも可能です。

むしろ、そのスタイルがオススメです。

あっという間に4〜5年が経過し、
その間に100万円近くも
ムダに税金を払っていたなんてことに
ならないためにも最初が肝心です。

開業までにやっておくべきこと

それは開業後の資金シミュレーションです。

開業後数年内に設備や人材への投資などで
資金が足りなくなる可能性があるなら、
開業時に金融機関から融資を受けておきたいです。

よほど儲かっているなら別ですが、
そうでないなら開業後1年経ってからよりも
開業時の方が資金融資は受けやすいです。

開業時、つまり実績がない状態での融資となると
日本政策金融公庫がオススメです。

この融資の際に気をつけておきたいのが、
自己資金の確保です。

仮に400万円を借入れしたいなら、
200万円は自己資金を用意したいです。

ご相談に来られた方にこうお話しすると、
「200万円は父に借りて口座に入れておきます」

これ、ダメですよ。
これは厳密には自己資金ではありません。

タンス貯金していたなんていう口実も
通用しません。

自己資金があるかどうかというのは
事業に向けて計画的にお金を管理して
少しずつでも貯めてきたかどうかの
実績をみたいのです。
そのために、融資の申込時には
申込者の通帳の提示が求められます。

それによってその方の信頼性が判断され、
それが融資実行の成否に影響します。

できれば半年くらい前から
コツコツと積み上げてきた実績を
通帳に作っておきたいです。

ということで、開業を決意したとしても
そうした資金の都合がつかないようであれば、
今の会社でもう少しお金をコツコツ貯める、
もしくは退職してアルバイトで猛烈に働いて
お金を貯める、というような形で
事業に対する姿勢を通帳に残してから
開業することをオススメしています。

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【編集後記】
今日は十日戎(えびす)です。
関西方面だけの風習だそうですね。
商売の神様に1年の感謝を伝えに
いってきます。

【昨日の一日一新】
ぱんだ パンドミ

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❐石田修朗税理士事務所HP

石田修朗税理士事務所 |姫路|

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。