スポンサードリンク

課税事業者一年目は要注意です。

T20F3584

スポンサードリンク

口座残高の増加=利益ではない

売上はすべて銀行口座に入金し、
事業関係の支払いはすべて
口座から振込をする。

完全に実行するには難しいかもですが、
こうしておけば銀行口座の増減が
利益の増減となるという理屈。

消費税の「免税事業者」時代には
これは正しい場合もありますが、
消費税の「課税事業者」になると
このイメージは誤りです。

お客さんから預かった消費税が
口座の残高を押し上げるからです。

そして、その預かった消費税は
いずれ税務署に納めなければ
なりません。

そう、ただの預り金なんです。

消費税は預り金

開業当初の「免税事業者」時代には
お客さんから受け取るお金はすべて
“わが社の売上”でした。

10,800円を受け取ったら
10,800円の売上です。

スクリーンショット 2018 08 22 9 16 47

しかし、事業規模が大きくなり、
消費税の「課税事業者」になれば
お客さんから受け取るお金は
“売上代金+消費税”です。

10,800円を受け取ったら
10,000円の売上と
800円の預かり消費税です。

スクリーンショット 2018 08 22 9 16 56

この800円は後日税務署に
納める必要があります。

プールされた消費税を捕捉する

「課税事業者」になって大切なのは
“プールされた消費税”の捕捉です。

いったんお客さんから預かった800円ですが、
全額がわが社にプールされるわけではありません。

仕入先に対して仕入代金と消費税を支払います。

このとき、お客さんが負担した消費税800円のうち
いくらかは仕入先に移動するという理屈です。

消費税の納税額の計算は
「(売上で)預かった消費税」から
「(仕入・経費で)支払った消費税」を
差し引いた額を納めることになっています。

そこで、“プールされた消費税”とは
「預かった消費税」と
「支払った消費税」の
差額のことを指します。

一回の取引で320円の消費税が
プールされます。

スクリーンショット 2018 08 22 9 20 58

これくらいの規模なら
準備しておかなくても
納めることができますが、
年間を通して
1,000万円規模になってくると
プールされた消費税額も
かなりの高額になってきます。

スクリーンショット 2018 08 22 9 21 06

これを把握しておかないと、
3期目の申告の後に
思わぬ出費が出てきて
困ることになります。

このために難しい計算が必要かというと
そうでもありません。

会計ソフトの設定を「税抜き処理」に
するだけです。

こうしておけば、試算表(貸借対照表)の
“仮受消費税”が「預かった消費税」を
“仮払消費税”が「支払った消費税」を
表現してくれます。

両者の差額が“プールされた消費税”ですので
ここをきちんと捉えておきましょう。

*************************************************************

【編集後記】
昨日は高校野球の決勝をテレビ観戦。
点差は広がりましたが
胸を打つ一戦でした。

さてさて、高校野球については
部活動として夏休みから時期を
移動できないことを前提にして
改善すべき点が2点あると
思っています。

<その1>
猛暑対策として、
甲子園は準々決勝から使用。
それまでのステージは
全国のドーム球場で対戦。

<その2>
疲労対策として、
準々決勝、準決勝、決勝は
それぞれ中3日あける。

あれだけ全国の部活動で
熱中症のよる事故が出たときに
糾弾する新聞社が主催するわけで
これくらいの対策はとってほしいです。

球児たちにとって「甲子園」が
相当重いものであることは
理解しますが、ここ数年の猛暑は
あまりにも危険すぎます。

全国高校サッカーにおける
国立競技場のように、
全国大会で数試合勝ち上がって
はじめて「甲子園」に立てると
いうのもありでしょう。

また、連戦が前提となれば、
全国から選手を集める私学が
圧倒的に有利です。
これはただのファンとしての
願いですが、総合力では
叶わない相手に対して
絶対的エース一人が
ギリギリで踏ん張って
勝ち抜けていく姿は
見ていて爽快です。
ベストコンディションで
戦うことくらいは
主催者として担保しても
いいのではないでしょうか。

なによりも、高校生が
全国一を目指す大会です。
安全に運営し、そして、
持てる力を発揮できる環境を
整える責務が大人にはあります。

【昨日の一日一新】
別表九(二)

*************************************************************

❐石田修朗税理士事務所HP

石田修朗税理士事務所[姫路]

*************************************************************

The following two tabs change content below.

石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。