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パートナーのミスを励まし、鼓舞するストーサー選手(2014.10大阪にて)

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テニスの草大会で痛感したこと

テレビなどでは、シングルスといって1人対1人の試合を
目にすることが多いテニスですが、一般愛好家の間では
ダブルスといって2人対2人の試合を行うことが多いです。

そして、このダブルスには、男子ダブルス、女子ダブルスの
他に、男女混合ペアによるミックスダブルスがあります。

先日、とある団体戦でのこと。

チームの男性陣の中でも非常に上手な男性と、
チームの女性陣の中でやや劣る女性が、ペアになって
ミックスダブルスの試合をしているのを観ていました。

女性は、萎縮してしまい、普段ならしないようなミスを
連発していました。(この日は特に体調不良でした)

男性は、女性がミスする度に声をかけて励ましているのですが、
女性はなかなか普段どおりの力を発揮することができません。

相手のペアは当然、ミスが続く女性を狙い、
結局大差で敗れることとなりました。

コート上の4人の中で、そのペアの男性は
ずば抜けて上手だったのですが、結果は完敗です。
女性はずっとうなだれて、黙り込んでいました。

これを一緒に観ていた経営者である友人が
「経営と似てるね」とつぶやきました。

信じて任せることの大切さ

その後、私がその女性とペアを組むことになりました。

そのときに心がけたのは、「ミスを恐れず、普段どおりの
テニスができるようにサポートしよう」ということ。

具体的には、、、

(1)1ポイントごとに声をかける
  ミスしたときだけに声をかけていたら、ミスを意識してしまいます。
  ミスしたときにしっかりフォローするためにも、
  常時コミュニケーションをとることが必要と考えました。

(2)ミスしたときはその場で原因を探り、次への対策を明確にする
  絶対にミスはします。そこで、次の手を明確にしてあげないと、
  “またミスしたらどうしよう”となって、どんどん萎縮してしまいます。

(3)信じて任せる
  ミックスダブルスでは、ここぞというポイントになると、
  女性が本来返球するようなボールを男性がむりやり横取りして
  ポイントにつなげる光景がよくあります。
  勝利のために必要なことで、それ自体は否定しないのですが、
  今回の女性はテニス歴が長く、ペアのそういったイレギュラーな
  動きを感じ取ることができます。ですので、横取り行為によって
  自分が信頼されていないと感じるかもしれない、ということで
  極力そういうことはせず、信頼していこう、と決めました。

試合が始まり、上で記した心がけを実行していくと、
女性は前の試合よりも確実に活き活きとスイングし、
見違えるようなボールが飛んでいきます。
序盤は優勢に試合を進めることができました。

しかし、時間が経つにつれ、相手のボールの勢いに差し込まれ、
失点することが増えてきました。
ここで私が踏ん張れれば、結果は違ったのかもしれませんが、
私にもミスが出てしまい、2-5(テニスは6を取る競技)に
なってしまいます。
あと一つゲームを取られると負けてしまいます。

ここで葛藤が生じます。「横取り、やる?」

結論からいうと、横取りはしませんでした。
それまでの進め方を守り、信じて任せ、
自分のパートでは全力でポイントを取りにいきます。
4-5まで追い上げたものの、結果4-6で敗戦。

試合後、「だいぶ調子が出てきたところだったのに!」と
ペアの女性が悔しがる光景を見て、信じて任せることの
大切さを認識しました。
悔しがるってことは、前向きにプレイできたってことですよね?

テニスは趣味だからいいけど、、、経営では本当に難しい

結果、チームは敗退してしまいましたが、彼女のテニスは
きっと前向きな形で一日を終えることができました。

次の練習では、きっと今回の反省点を鍛え、
次につなげてくれることでしょう。

私は私で、ここぞというときにやってしまったミスの数々が
頭にこびりついていますが、試合の進め方自体は
あれでよかったと確信しています。

もちろん、勝ち抜いていくためには、最善の選択では
なかったのかもしれません。
しかし、あくまでも趣味のテニスにおいては、
多少回り道をしても結果的にプラスになる道を
選んだことに後悔はしていません。

これが趣味ではなくビジネスになると、本当に難しいです。

「信じて任せる」
聞こえはいいですが、任せっぱなしによって顧客に
迷惑をかけてしまうわけにはいきません。

しかし、任せなければ、人を育てることはできません。

このバランスを取るのが、経営者の務めなのでしょう。
「任せた上でフォローする」ことが必要でしょう。

現場に出て、忙しさに目が回る状態だと、
従業員へのフォローがおろそかになりがちです。

特に人材不足、人手不足が深刻な現況では、
育てることが事業拡大の重要課題となります。

人を雇って事業を大きくするためには、
自分自身が現場から離れ、フォローに
回る覚悟が必要だと思います。

現場が好きで好きでたまらない人、
フォローをすることに気が進まない人は、
1人で展開できるビジネスを考えることも
一つの手ではないでしょうか。

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【編集後記】

年末年始は忘年会やお正月、新年会などで、
お酒を飲む機会が増える時期ですね。
今のうちに休肝日を設定しておきます。

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。