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きっと想像以上の自由があります。
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目次
模索しながら辿りついた現在のスタイル
はじめに
世の中にたくさんいる税理士の全てを
知るわけではもちろんありません。
が、わたしの経験してきた範囲でなら、
その魅力を伝えることができるでしょう。
そこで、今回は『雇われず、雇わない』という
“ひとり税理士”スタイルの持つ魅力について
書き綴っていきます。
井ノ上さんの発信がきっかけ
まずおことわりしておくこととして、
この“ひとり税理士”という言葉と
出会ったのは、税理士であり
トライアスリートでもある
井ノ上陽一さんのブログだったか
メルマガだったか、です。
(ちゃんと覚えていなくてすいません)
<井ノ上さんのブログ>
ああでもない、こうでもないと、
右往左往していた感のある当時の
事務所ビジョンに一本の光の筋を
指していただいた覚えが鮮明にあります。
そして、自分自身で実践してきた結果、
ここは“ひとり税理士”でよかったなぁ、と
思うことについて記事にしていきます。
“ひとり税理士”の魅力
時間的な自由
なんといってもこれです。
従業員を雇って仕事をすると、
いくらボスの立場とはいえ、
従業員との間に守るべき
ルールであったり、暗黙の
了解的な社会規範が出てきます。
しかし、ひとりで事務所を
運営していると、少なくとも
従業員との間で起こるような
軋轢が生じることはありません。
お客様に対して提供する価値を
損ねないかぎり、平日と休日の
境目がないといってもいいでしょう。
2014年夏に飛騨高山、
2015年夏に五島列島、
2016年春に宮島、
とすべて平日に
家族で旅行しています。
こうしたことができるのは、
“ひとり税理士”の魅力の一つでしょう。
まぁ、普段からゴルフや会合に忙しい
鈍感力の高い所長先生だと、
従業員のことは気にかけず、
勝手気ままに旅行をされたり
しているかもしれませんけど。
在庫リスクなし
これは“ひとり”でなくてもそうですが、
税理士事務所は知のサービスを提供する
商売です。
モノを仕入れて販売するわけではないので、
在庫を抱えることがありません。
昔、勤務時代に担当していたお客さんに
言われました。
「先生たちの仕事は仕入がないから、
在庫が溢れたり、資金がショートしたり
といった心配もないでしょう。
税理士事務所っていちばん簡単な
商売ちゃいまっか」と。
「それは専務のところみたいに
毎月きちんとお支払いいただける
顧客ばかりだとそうなんですけどね」と
返した記憶があります。
えぇ、そういうことです。
この専務のいっていることは
ある意味で正しいです。
リスクを負って投資をしなくても、
商売として形が成り立つのは、
非常にありがたい話です。
固定費の圧縮が容易
“ひとり税理士”は、一般的な
税理士事務所における最大の
固定費である「人件費」が
かかりません。
また、自宅開業にすれば、
家賃もかかりません。
人件費と家賃をかけなくても
成立する商売って
ありそうでないですよね。
それが可能なのが『税理士』と
いう資格の魅力です。
無理なつきあいもカット
人にはそれぞれ、相性があります。
クライアントと税理士の間でも同様です。
良し悪しではなく、合う合わない、なんです。
そんなとき、従業員を雇用するスタイルだと、
従業員の給料を支払うために、合わない人とも
仕事上では付き合わざるをえないこともあるでしょう。
固定費がほとんどかからない“ひとり税理士”は
そこを無理に合わせなくてもいいです。
むしろ、貴重な資源である時間は、
自分と相性のいい顧客に向けるべきですので、
つきあいを続けるべきではありません。
世の中に多くの経営者が存在する以上、
すべての経営者とウマが合うなんてことは
ないでしょうし、すべての経営者に
いい顔をするなんてことは不可能です。
“ひとり税理士”は、対応できる仕事量に
限りがあるからこそ、仕事を選ぶことを
後押ししてくれます。
「住所」と「職場」を近づけやすい
「職住近接」という言葉があります。
職場の近くに住むことで、通勤による
さまざまな負担を下げることを狙う
動きを指す言葉です。
この言葉からは「職場」の近くに
「住む」ことをイメージしますが、
わたしが選択したのは、
「住みたい好きな場所に住んで、
その近くで仕事をなんとかする」
というスタイルへの挑戦です。
生まれ育った姫路を出てわかったことは、
地元がとても好きだということでした。
その姫路に再び住み始めてから5年、
三宮にあった「職場」をこの7月から
姫路に移しました。
住まいの近くに職場を引っ張ることが
できたのも、“ひとり税理士”という
スタイルをとっているからです。
人を雇用して運営する方向にしていたら、
こんな自由な移動は難しかったでしょう。
“ひとり税理士”の注意点
なんでも自分でやる
切手購入、郵便チェック、郵便出し、
元帳作成、コピー用紙補充、
ゴミ捨て、掃除、お茶くみ、
こうした、いわゆる雑用的業務について
誰もしてくれません。
すべて自分で行います。
トイレに行くときも施錠
これは現在の居住用マンションに移転してからは
なくなりましたが、6月まで使っていたテナントビルは
当然部屋にトイレがあるわけではありません。
自分がトイレに行くと、
(わずか1分程度ですが)
そこで部屋に無人状態が
できてしまいます。
そんなときに人が訪ねてこないとは
かぎりません。
したがって、トイレに行く際にも必ず施錠し、
その間は誰も部屋には入れないように
しないといけません。
作業代行していたら時間が足りない
記帳代行や、給与計算代行などの代行業務は
一般的な会計事務所のサービスメニューとしては
必須かもしれません。
しかし、“ひとり税理士事務所”において
同じ戦略を採ると、とてもじゃありませんが、
時間と手間がかかって、採算が合いません。
こうした代行業務はお客様の負担を軽減することから
お客様にとってはメリットがあるでしょうが、
“ひとり税理士”として開業するのであれば、
ここは目をつぶってお断りしましょう。
これを引き受けているかぎり、
財布の中身もさびしく、
長時間労働を強いられる
ことになります。
税理士紹介会社を使ったらアウト
税理士以外の人には馴染みが薄いかもしれませんが、
税理士業界には、税理士紹介会社が暗躍しています。
顧客と税理士をマッチングして、
その紹介手数料を税理士に
請求するというビジネスモデルです。
毎月定額の会費制の会社なども
あるようです。
こうしたところを利用すると、
労せずして顧客を獲得できるかも
しれません。
しかし、相当な手数料を
支払うことになるので、
差引残る利益でみると
お客様負担の金額とは
相当かけ離れます。
これはお客様、税理士、双方に
とって不利益です。
もちろん、大規模な事務所であれば、
そうしたコストも吸収して、
事業展開ができるかもしれませんが、
“ひとり税理士”がこれに手を染めると、
時間とお金のバランスが著しく崩れて
しまうことは火を見るよりも明らかです。
たとえ開業当初で顧客獲得に苦しんでも、
紹介会社に頼ってしまってはいけません。
多く稼ぐには不向き
税理士として顧客に提供するサービスは
マンパワーの必要な要素も多いです。
“ひとり税理士”としてやっていくと、
関与することができる顧客数は
自ずと限られてきます。
雇用して拡大するスタイルだと、
従業員の人件費諸々の経費として
30万円の支出に対して、その従業員の
業務から50万円の売上が発生すれば、
20万円が事務所利益として残ります。
人を雇用すればするほど、この差額と
しての利ざやを生むことも可能です。
こうした利益創出システムは
“ひとり税理士”にはありませんので、
定番である顧問料スタイルの他に
出版やセミナーといった活動も
視野に入れる必要があります。
Webでの発信も必須でしょう。
そもそも、時間とお金の両立や、
自由なライフスタイルを
設計することよりも、
多くを稼ぐことが
目的とされるのであれば、
“ひとり税理士”は
選択しないかと思いますが。
まとめ
今回は、わたし自身が税理士ということで
“ひとり税理士”について書きましたが、
別に税理士でなくたっていいんです。
ひとりで仕事をされる方が
最近増えているように感じます。
自身の業務をよく見つめて、分解して、
組み立ててみたら、意外とひとりで
成立したりすることもあるはずです。
そうして一人ひとりがもっと自由に
生きられる時代がすぐそこまで
やってきているように感じています。
これは地方都市に生活しているがゆえに
より強く感じることかもしれませんね。
<参考図書>
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【編集後記】
17日の日曜日、FM802主催の
「MeetTheWorldBeat2016」に
息子と参戦。
大勢の人の熱気、暑さ、虫の
トリプルアタックが息子を襲い、
10分ほどで退散することに。
息子的には、念願のモノレールに
乗れて満足だったみたいですが。
【昨日の一日一新】
花北モール
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石田 修朗
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