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経営者は、社内にも目を光らせる責任があります。

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(エバンゲリオン新幹線車内にて)

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税務調査で不正が発覚

昨日、あるニュースを目にしました。

東京都や神奈川県でスーパー「食品館あおば」を
展開する「ビック・ライズ」(横浜市)の元役員2人が、
人件費などを架空計上して3億円以上の裏金を捻出し、
個人の生活費などに充てていたことがわかった。

不正は東京国税局の税務調査で発覚。同社と関連会社は
同国税局から、2013年10月期までの7年間で
約3億2000万円の所得隠しを指摘され、重加算税を
含めて約7000万円を追徴課税されたという。

詳細はこちら。

スーパーで裏金3億円、元役員2人が架空計上

税務調査は、調査対象会社にとって心地よいものでは
ありませんが、このときばかりは会社の人は
調査官に感謝したことでしょう。

そう、税務調査はときとして会社を救ってくれます。

これはそんなに珍しいケースではない

実は、これと似たケースはときおり耳にします。

これは8年ほど前に聞いた話です。

製造請負業の会社で、仕入担当役員が上乗せ架空発注を
繰り返し、自身の遊興費や生活費に充てていました。
業務上、棚卸の対象になっていない加工消耗品に紛れていて、
他の経営陣の棚卸しも決して精度の高いものでなかったため、
少なくとも7年間気づかれることなく行われていましたが、
開業10年目にして初めて行われた税務調査によって発覚。

調査官は、仕入先からの請求書の中に角の丸みがあるものと
ないものがあり、そこからあぶり出したようです。

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経営者の調査官への感謝は、相当であったことでしょう。

昔は供給業者側でも、展示会と称して自社商品(製品)と
まったく関係のないゴルフクラブやブランドバッグを販売し、
それを通常の請求書で商品に上乗せして請求するという
不正行為が横行していたと聞きます。
購入側も、会社経費で処理できるので好評だったとか、、、

こんな慣習は早々に断ち切るべきですし、
厳罰に処するべきです。

まじめに申告・納税する事業者がバカをみる世の中には
なってほしくないものです。

従業員に変な気を起こさせない

こういった事例、当然のことながら
一番悪いのは不正を働いた人間です。

しかし、会社は被害者かというと、
100%そうとは言えないです。

不正を起こさせない制度設計ができて
いなかった責任は会社にあるからです。

仕入担当と財務経理担当を分担させていれば、
請求書や振込先への違和感から、もっと早期に
発見できたかもしれませんし、そもそも不正を
起こそうという気にならない可能性が高いです。

ここまで大それたことでなくても、会社の商品や備品を
勝手に持ち帰ったりといった事例も珍しくありません。

人間は誰しも、ときに弱く、もろい瞬間があります。

そんなときでも、従業員を間違った道に歩ませないために
会社には制度設計をする責任があるのです。

少なくとも、会社にとって一番大切なキャッシュの出入りは
しっかりと目を見張っていましょう。

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【編集後記】
28日は第2回姫路城マラソンです。
昨年の第1回は、朝からTACで雰囲気を
ほとんど味わえなかったので、
朝のテニス練習の後に様子見する予定です。

【昨日の一日一新】
ダイヤ(千林大宮)

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。