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『ペンサー、ペンサー、ペンサー』
by「オステリア・フランチェスカーナ」シェフ マッシモ

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常識をゼロベースで見直そう

試算表や損益推移表を用いた月次報告は、
我々の業界では常識とされる基本サービスです。

ともすれば、会計ソフトから出力できるこれらの資料を
当たり前の商材として提供してしまうのですが、
提供する意味・備わっている価値を日々考えます。

事業の現況をとらえるにあたって、数字での把握は必要不可欠です。
その場合、会計ソフトから出力されるものをそのまま提供したとしても
意味と価値の両面において、そのパフォーマンスは低いものでしょう。

勤務時代は、出力されたものにマーカーで色を塗って、
そこに注意項目を書き込んでお客様にお渡ししていました。
この方法はお客様に喜んでもらえていたのですが、
この作業は毎月続き、そして非常に時間がかかります。
最後のマーカーがゆがんでしまったときなんて絶句です(^^;)

私の方針「会計ソフトからの出力資料を使いません」

この不条理を打破すべく、開業してからは
会計データをエクセルデータに変換して、
それを元に提供資料を作成しています。

お客様一人一人、ほしい情報は異なります。
例えば、
・それぞれの勘定科目の中身が気になるお客様
・各科目の構成比が気になるお客様
・使えるお金がいくらなのかが気になるお客様
・自己資本比率など、経営指標が気になるお客様

こういったすべての情報をつぎ込んだ分厚い資料は、
作成する側にとっては安心なのかもしれませんが、
それを受け取る側にとっては迷惑かもしれません。
ほしい情報がどこにあるか、わかりずらいのです。

そのお客様がほしい情報を把握できる資料作成には、
個々のお客様のニーズを知る必要があります。

また一方で、お客様自身が気づいていないニーズを
掘り起こす刺激を提供させていただくことも、
職業会計人として非常に重要な使命です。

このような姿勢で取り組み場合、当然のことながら
提供資料はカスタムメイドになっていきます。
こうすることではじめて、お客様への提供資料に
意味・価値を吹き込むことができると信じています。

ですので、石田修朗税理士事務所の方針は
“会計ソフトからの出力資料を使わない主義”です。

『ペンサー、ペンサー、ペンサー(考えろ、考えろ、考えろ)』

個人で仕事をし始めてから、本田直之さんの本をよく読みます。
「なぜ、日本人シェフは世界で勝負できたのか」(ダイヤモンド社)
には、次のように書いてあります。

“海外のいいところは、「なんでこれをするんだろう」
「このやり方は、どうしてうまくいっているんだろう」
と、何事も突き詰めて考えること。”

“なぜ「いらっしゃいませ」と言うのか、なぜこのタイミングで
お皿を出すのか、おしぼりを出すのか・・・。自分の行動全てに
意味を持たせることが大切です。”

“それまでの常識をゼロから考え直すことで、新しい思考が生まれる。
本当に正しいのか、間違っているのかを考えることによって、きっと
1ランク上の行動が取れるようになるでしょう。”

これらは、料理の世界だけでなく、また仕事の世界のみならず、
日常のあらゆるシーンに通じているのではないでしょうか。

今日は、仕事への取り組みについて書いてみました。

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【編集後記】
朝晩、ずいぶん冷え込んできました。
すぐそこまで冬がやってきていますね。
早起き習慣を始めてみてわかったのは、
朝一番の空気は気持ちいいということ。
太陽が昇る前、山の稜線から広がる
明るい空を見ながら駅に向かう毎日は、
とても気持ちがいいもんです。
これなら、苦手の寒さとも、
なんとかつきあっていけそうです。

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。