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つたない表現での出題に対する突破口をお伝えします。

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本試験のやっかいなところ

税理士試験は、年に一回行われます。

試験委員は3年で交代します。

つまり、同じ人が作る問題は
世の中に3題しか流通しません。

TACなどの専門学校で行われる演習問題は
ある程度固定のメンバーが作問しているので、
表現も慣れ親しんだもので、読みやすいです。

しかし本試験では、非常に読みにくい問題が
出てきたりもします。
つくり慣れていない試験委員が、入れ替わり
立ち替わり作問します。
そりゃ、問題の資料に不足があったり、
何を言わんとするか読みづらかったりもしますよね。

そんなときにどう対処したらいいか、
私なりの突破口をお教えします。

実態を掴もう

よく分からない文章表現が出てきたときに
絶対に意識することがあります。

それは、“実態がどうなっているか”です。

文章表現は、ある事実をどの方向から切り取るかで
大きく異なることもあります。

しかし、事実は一つしかありません。

問題が読みづらい場合、その表現の基になっている
事実がどのような実態にあるのか、を掴むことだけが
問題を解くためのとっかかりのように思います。

そして、実態を掴むためにどこに意識して読み進めるか、
それは「ヒト」「モノ」「カネ」です。

これらがどのように動いたのかをつぶさに追っていくと、
処理方法が見えてくることがよくあります。

“支払った”“受け取った”“送った”
こういった表現が大きなヒントになります。

過去にはこんなブログも書いてます。

社長の表現もさまざま

中小企業の経営者の方と話をしていても、
たとえばオーナーから会社に貸付があるときに
A社長は「貸付をなんとかしたい」と
自分の立場から表現します。
一方、B社長は「借入をなんとかしたい」と
会社の立場から表現します。

そして、その貸付を返済したときにも
「返してもらった」という方もいれば
「返した」という方もいらっしゃいます。

また、借入金の返済が経費にならないことについても
「返済は経費にならないんだよね?」という方もいれば、
「返済は利益やからかなわんわ」という方もいらっしゃいます。

みんな表現にはクセがあるんです。

もちろん、その表現が明らかに間違っているときは
訂正すべく、その理由を添えて指摘すべきでしょうが、
趣旨として間違っていないのに強引に自分のフィールドに
引っ張ってきて、自分がしっくりする形で表現するように
指示する、というのは違う気がします。

お客さんが自分のスタイルを持っていて、それが
自分にとっては聞きづらいものであったとしても、
間違いでないなら、その表現で理解してアドバイス
するのがサービス業である税理士の立場かな、と。

ただし、理解にズレがないかどうかの確認は必須です。

そのときに大切なのが、表現に惑わされない“実態”を
言葉にして確認します。

“返済”という言葉は主語によって逆さまになり得るので、
その場合は“〇〇から△△に支払ったんですよね?”という
表現で確認を取るようにします。
そうすれば、事実誤認する可能性がないからです。

本試験はそんな実務のトレーニングと思って、
作問者の言葉から“実態”をたぐり寄せてください!

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【編集後記】

どうかこのまま、台風など発生しませんように・・・。

【昨日の一日一新】

スタバ 『デニッシュプレッツェル シュガー』
旭税務署

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。