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対策ができる事例理論問題は対策をしておきたいです。

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<fujifilm、X-T2 XF16-55mm>

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事例理論の解答が苦手

よくご相談いただくことの一つに
「事例理論の解答が苦手なんです」と
いうものがあります。

たしかに、受験校の模範解答をみると
「こんな解答ムリじゃね」と言いたくなる
美しい文章に圧倒されがちです。

でも、別にそんな美しい文章でなくても
点数はしっかり稼げます。

解答要求に合わせて、
書くべきことを書けていれば、
自ずと点数は積み上がります。

今日はそんな話です。

パターン化する

取引分類系

「これは課税取引?免税取引?」
ってやつです。

この手の事例問題は
パターンでやっつけましょう。

文章記述のポイントは
「これが計算で出た場合に
どんな順番で判定するか?」です。

たとえば、何らかの収入について
問われた場合。

まずは4要件を満たすかどうか、です。

国内において行われているかどうかは
問題の指示で不要となっていないならば、
言及しましょう。

その他の3要件は特に示唆されていなければ
スルーでもかまいません。

そして、非課税取引に該当するならば
その限定列挙に該当する旨を記述します。

該当しなければ、特段触れることはなく
免税取引(輸出取引等)に該当するか
否かの検討をします。

これも、該当しなければ
特段触れる必要はありません。

あとは、
「非課税売上」
「免税売上」
「課税売上」
それぞれにおいて、
課税標準に含まれるか否か、
課税期間における課税売上高に含まれるか否か、
課税売上割合の計算での取扱い、
このあたりを記述することになります。

仕入れ側であれば、
区分経理の対応関係が
判明する資料であれば
そこにも言及しましょう。

また、仕入税額控除の特例規定や
調整規定に抵触する可能性があれば
それも言及しましょう。

納税義務関係

納税義務の判定を思い出しましょう。

順番があったはずです。

・原則
・基準期間判定
・課税事業者選択
・前年等
・相続合併分割
etc

これらは順序がありました。

事例理論の解答でも
もちろんそれを意識します。

そして、どこかの規定が
トリガーとなって
「納税義務あり」に
なることが想定されます。

この場合における解答パターンは
「トリガーとなる規定の
直前の判定が済んだ時点で
“本来は免除される”旨
記述する」ことです。

これは早すぎてはいけません。

たとえば、
資本金1,000万円で設立した法人の
設立1期目について出題されて、
「新設法人の納税義務の免除の特例」で
納税義務ありとなるとします。

この場合、基準期間がありません。

それをもって「本来は免税事業者」と
書いてしまうよりも、
「基準期間なし、課税事業者の選択なし、
特定期間なし、合併分割等なし」まで
つまり、適用される規定の直前まで
書いてから、「本来は免税事業者」として、
その直後に「期首資本金が1,000万円で
あることから新設法人の納税義務の免除の
特例によって納税義務は免除されない」と
続けることで文章のリズムがよくなります。

ポイントは、

トリガーの直前まで書いてから
「本来は免税事業者」とする

です。

届出書関係

届出書に関する事例問題の定番は
「還付を受けたい事業者からの相談」です。

還付のためのゴールは決まっています。

課税事業者、かつ、原則課税」です。

ここに持っていくことができれば
“還付を受けることができる”
という結論になります。

このときに次に意識すべきは現状です。

現状が「免税事業者」だったり
「簡易課税選択のまま」だったりしたら
還付を受けることはできません。

これらをひっくり返さないといけません。

そう、ここまで書けばわかりますよね。

「このままだと免税事業者だから
還付を受けることができない」
という前振りをおいて
「消費税課税事業者選択届出書」の
提出によって課税事業者になる

そして、

「このままだと簡易課税の
適用があるから還付を受けることが
できない」という前振りをおいて
「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」
の提出によって原則課税になる

という2つのパターンをおさえておいて
あとはこのいずれを使うのか、
それとも両方使うのか、
を判断することになります。

最後に

ここでお伝えしたことは、
事例問題の一部分の型です。

これだけで事例問題が
完璧になるわけでは
ありません。

が、事例問題のすべてが
その場で臨機応変に対応
しなければならないわけでは
ないことを意識しましょう。

型で対策できるところは
きちんと型でおさえましょう。

なんだかんだで、その場対応よりも
型でおさえる方が精度は高いです。

あとは、一見非効率に思える
事例問題対策にどれだけ
真剣になれるかどうか、です。

言わなくてもわかりますよね?

やってる人はやっています。

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【編集後記】
今夜はTAC神戸校で質問待機。
今年も「ブログみてます」と
おっしゃっていただきまして、
お給金をいただきつつ、
よろこびもいただきました。

【昨日の一日一新】
冷やしカレーうどん

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❐石田修朗税理士事務所HP

石田修朗税理士事務所[姫路]

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。