活版印刷を生業とする友人作の2015年カレンダーが『金賞』受賞。
マトリョーシカ的で、累進課税っぽい。

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200の10、300の20、、、

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上の紐付きの数字、これは課税所得に対する所得税の税額です。

課税所得が500万円を超えると、税負担が10%を超えます。
400万円だと、所得税の負担率は10%以下ですね。

この計算の仕組みについて確認してみましょう。

所得税は累進課税

所得税は累進課税制度を採用しています。

累進課税制度とは、課税標準(税率をかける前の金額)が
大きくなればなるほど高い税率を課する制度です。

所得税は平成27年から最高税率が引き上げられています。

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この税率体系図は非常に誤解されやすいです。

どのように誤解されるかというと、

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単純に対応する税率をかけると、次のようなことが起こってしまいます。

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これでは、200万円の所得がある人の方が、195万円の人より
手元に残るお金が少なくなるという逆転現象が生じます。

こうならないようにするために、それぞれの税率段階において
一定の控除額が設けられています。

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控除額の意味

この控除額によって、逆転現象が起きずに済みます。

では、この控除額の意味を紹介します。

課税所得に10%を乗じるときには97,500円を、
20%を乗じるときは427,500円を、
23%のときは636,000円を控除するように
規定されています。

この控除額は次のような意味があります。

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この緑の部分こそが、控除額部分です。

まず、課税の仕方としては、全納税者について
課税所得195万円までは5%の税率を課します。
195万1円からは、10%の税率を課します。
330万1円からは、20%の税率を課します。

しかし、このような加算方式で計算するのは
非常に手間がかかります。

したがって、適用される税率のうち、一番高い税率を
乗じてから、多すぎる部分を控除することとしているのです。

例えば、課税所得が300万円の人の税額計算は、
まず課税所得に10%を乗じます。

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そして、緑の部分を控除します。

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こうすることで、この人の所得300万円のうち、
195万円までは5%が、195万円を超える部分には
10%を乗じたことになるのです。

同じように、課税所得が600万円の人の税額計算は、
まず課税所得に20%を乗じます。

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そして、緑の部分を控除します。

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同じく、課税所得が800万円の人の税額計算は、
まず課税所得に23%を乗じます。

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そして、緑の部分を控除します。

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こうして計算した結果、正しい税額が計算されます。

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まとめ

こうした計算は、暗算ではなかなかすぐにはできません。

実際に計算すると、所得税は以下のようになります。

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ざっくりと表現すると、以下のようになります。

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私は、この“ざっくりとした所得税額”を覚えるようにしています。

こうすることで、よどみなく打ち合わせができるからです。

いちいち手引きを開いて計算したり、PC出してくるのが
億劫ということもありますが、突発的な話題として出たのであれば、
正確性よりも迅速性重視、おおまかでいいんじゃないかと思ってます。
(正確な税額を求められた場合には、もちろん詳細に計算しますよ)

ちなみに、これに住民税が加わることは簡単です。
だって、住民税の税率は一律で10%ですから。
一応、次のようになります。
(あくまでも概算であり、正確ではありません)

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他に、事業税などケースバイケースのものもありますし、
復興特別所得税もあります。

したがって、この数字は事業者の税負担として
そこまで正確ではありません。

ただ、詳細なものは時間をかけて提供するとして、
まずはおおよその金額をお伝えするために
このような数字をつかんでおくことも大切でしょう。

そこまで詳細なものを求めていない質問や、
(各控除項目の基となるデータが一切ないなど)
詳細に計算しようのない程度の事実確認しか
できないことも少なからずあると思いますので・・・。

ではでは。

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【編集後記】

昨年までは、鼻の周りの水分が枯渇してのヒリヒリ痛み、
眼球を引っ張り出して洗いたいくらいの目のかゆみ、と
花粉症に苦しんでいましたが、今年は平気です。
アレグラと目薬のダブル体制が効いているのでしょう。

【昨日の一日一新】

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。