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月に一度の結果報告だけではもったいないです。

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店長会議にて

飲食店の店長会議において、

「A店の売上げ、、、食品仕入、、、

人件費、、、その他経費、、、

結果〇〇万円のマイナス」

「B店の売上げ、、、食品仕入、、、

人件費、、、その他経費、、、

結果〇〇万円のプラス」

このようなやりとりが

行われていたとします。

そして、その結果を聞いた店長は

そこで初めてひと月の成績を知り、

驚いていたりうつむいていたり・・・。

 

もちろん、すでに起きた過去を

変えることはできませんが、

これからもいつまでも

こんな感じですすめるのは

もったいないです。

 

まずは大まかでもいいので、

毎日の営業のあとに

現状がイケているのか

イケていないのか、

イケていないのなら

どれくらいイケていないのか、

を認識できるようにしましょう。

 

そうすれば、次の日からの行動に

大きな変化が生まれるでしょうし、

リスクへの早めの手当が可能になります。

 

 

まず、おさえるべき数字

まずおさえるべき数字は経費です。

毎月の経費がどれくらいかかるかを

概算でかまわないので把握しましょう。

 

人件費

負担が大きくなるのは

なんといっても人件費です。

アルバイトを雇っていたとしたら

その人たちへの給料は

多少変動しますが、月初めには

シフトは出ていますよね?

おおよその数値でかまいません。

とりあえず、1ヶ月の人件費が

どれくらいかかっているかを

おさえましょう。

 

家賃・水道光熱費

次に大きな経費は家賃です。

そして、水道光熱費も

バカになりません。

 

この2つの経費が

毎月どの程度か、は

把握しやすいですね。

 

その他の経費

そして、それ以外に

毎月かかってくる経費が

あります。

 

消耗品の購入だったり

通信費だったり、

 

これらも月によって

大きく変動するものがなければ

数ヶ月の平均値をとれば

それでオッケーです。

 

3つが出そろったら

上記3つの経費の概算ができたら

それを合計します。

その金額が、1ヶ月でかかる経費です。

 

1ヶ月でその経費合計を超えて

稼ぐことができたら利益が残り、

できなければ赤字となります。

 

一日あたりの稼ぎを知る

ここでいう“稼ぐ”とは

『売上』ではありません。

 

『売上』と『食品仕入』の差額です。

 

売上と食品仕入だけなら、

毎日閉店後に集計するのも

それほど負荷がかかりません。

 

その両者の差額が『粗利益』です。

(在庫のことは無視しています)

 

これを計算する習慣をつけましょう。

 

 

ここからがキモ

では、A4の紙を一枚用意します。

 

できれば、方眼が入っているものが

オススメです。

 

横向きにおいて、左から右に

時がすすむイメージです。

一番左が1日。

一番右が31日(30日)。

 

縦軸は金額の大きさを示します。

 

まず、一番右の日付の

すぐ右側(外側)に

大きなBoxを書きます。

 

それが経費の合計額です。

 

具体的には、

・人件費

・家賃&水道光熱費

・その他経費

の合計額です。

 

例えば、240万円としましょう。

 

次に、毎日の数字を積み上げていきます。

 

『売上』ではなく『粗利益』です。

 

別の用紙で毎日の『売上』と『食品仕入』を

整理し、その差額としての『粗利益』を計算します。

 

 

先ほどのグラフには、『売上』は記載しません。

 

載せるのは『粗利益』のみ。

 

シンプルイズベスト、です。

 

1日は発生した額を書きますが、

2日目以降は積み上げてください。

 

1日目の粗利益が130,000円。

2日目の粗利益が80,000円。

 

だとしたら、2日は210,000円です。

 

こうしていくと、

1日ずつ右にズレながら、

徐々に1ヶ月の経費額である

240万円に近づいていきます。

 

こうすれば達成率が

目に見えてわかりますよね。

 

そして、グラフの始点(左下)と

経費のBoxの頂上を線で結ぶと、

もっといいです。

『粗利益』の累計が

その線より上にあれば

黒字が出そうなペースです。

その線より下にあれば、

赤字になりそうなペースです。

 

こうすれば、現状が利益を

生む状況かどうかが一目瞭然です。

 

フォーマットはこんな感じで。

スクリーンショット 2017 07 10 23 47 42

 

こういう資料を作成すれば、

店長もリアルタイムで

自店の状況を知り、

タイムリーに

対策を打つことが

 可能になりますよね。

 

Excelで簡単に作ろう

上記の資料はExcelを使えば

簡単に図表化できます。

 

凝った算式なんか使いません。

 

グラフを作成できれば大丈夫。

 

では、作ってみますね。

スクリーンショット 2017 07 10 23 54 27

 

 

最初に上部の固定経費を登録します。

スクリーンショット 2017 07 10 23 54 40

 

この固定経費の合計額を

固定費欄の最終日に反映するように

固定費の31日のセルに

“=B9”と入力します。

 

すると、31日の欄に

固定経費の合計額が

反映されます。

スクリーンショット 2017 07 10 23 54 53

 

あとは、日々の売上と仕入を

入力していくと、

差引利益を計算し、

利益累計が埋まるように

算式を入れていきます。

差引利益は引き算ですし、

利益累計は前日までの累計と

当日の差引利益の足し算ですので

簡単な算式です。

 

で、固定費の欄の最終日に

固定費の総額を反映させたのには

意味があります。

 

そして、固定費を使った列がもう一つ。

 

それが、「損益分岐」というタイトルの箇所です。

スクリーンショット 2017 07 10 23 54 27

 

ここには、固定費を日数で除して、

一日あたりの固定費を計算し、

それを累積させています。

 

そのためだけに、固定費の31日のすぐ下に

その月の日数を入力しています。

 

スクリーンショット 2017 07 10 23 53 55

 

スクリーンショット 2017 07 10 23 54 05

 

 

では、これでグラフを作ります。

使うデータは4つ。

 

利益累計、固定費、損益分岐、達成率、

この4つを使っていきます。

 

利益累計、固定費、の2つは

棒グラフで表示します。

損益分岐、達成率、の2つは

折れ線グラフで、

達成率のみを第二軸として表示します。

 

すると、こんな感じになります。

 

スクリーンショット 2017 07 10 23 59 51

 

すると、こんな感じになります。

 

固定費の欄を初日からずっと

ゼロにしておいて、

最終日にその月の固定費総額を

入力したのは、

『粗利益』が固定費の山に

近づいていく様子を

表現したいからです。

 

そして、損益分岐という項目を作ったのは、

黒字か赤字かの境界を表現したいからです。

 

Excelのグラフは

最初にひと手間かかりますが、

毎月のことと考えると

作る価値はあります。

一度作ってしまえば、

次からは売上と食品仕入を

毎日入力するだけで

自動的にグラフ化できるからです。

 

 

最後に

 会計の持つチカラを活かすには

「自社経理やクラウド技術を

活用した経理処理の迅速化」と

「必要なデータの峻別」が必須です。

 

まずは経理が迅速でなければ

出てくるデータは遠い過去の

ものとなります。

 

ただし、ただ速いだけではダメです。

会計ソフトからの一辺倒の出力資料が

経営者にとって知りたいことかどうか、

そうでないことも少なくありません。

 

何が知りたいかを知り、

それを抽出する仕組みを構築する。

 

日本に存在する会社は、

会社法という法律によって

会計による記録が義務づけられています。

 

ともすればヤラサレ感いっぱいで

対応してしまいがちな経理業務ですが、

どうせやらなきゃいけないなら

めいっぱい活かさないと損ですよね。

 

会計から生きた情報を抜き出せば、

それを経営に活かすことができます。

会計のチカラを最大限活用したいものです。

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【編集後記】
ここ数週間、テニスの練習日に
雨が降ることが続き、
思うようにテニスができていません。
天気ですので仕方ないのですが、
スッキリしない日々が続きます。
やっぱりメンタルを良好に保つために
適度の運動は必要ですね。
というわけで、今度雨が降ったら
近くのプールに泳ぎに行きます(^^)

【昨日の一日一新】
三桜堂  もも焼き弁当

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❐石田修朗税理士事務所HP

開業支援・経営計画支援の石田修朗税理士事務所

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。