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本試験まであと119日。狙いを明確にして鍛錬しましょう。
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目次
7月によくある相談
例年7月になったあたりから、相談が増えます。
「勉強が間に合っていません。外れてもいいので、理論の
ヤマをはりたい。絞る手伝いをしてもらえませんか?」
よくある相談ですが、これは現状を認識したうえで、
一点突破を狙うある意味ナイスな戦略です。
ただ、そうなる前に手を打ちたいところですが・・・。
「これから先、どんな方針で勉強を進めていけばいいか」
これもよくあります。
逆に「今までどんな勉強をしてきましたか?」を尋ねると、
「とりあえず各論点の気になるところを練習してきた」とか。
悪くないです。悪くないんですが、惜しいです。
とくに、十分な時間の確保が難しいことがわかっていた方には
もう少しの工夫をしてほしいんです。
今日はそんな話を進めてみたいと思います。
税理士試験の特性
一つ目の絞り込みはともかく、合格への学習戦略や
方針の確認は7月では遅すぎます。
それらは7月ではなくてこの4月、とくに学習時間をまとめて確保しやすい
ゴールデンウィークに入る前に明確にすることが大切です。
そうすることで、貴重な勉強時間を最大限に有効活用できます。
そこで、今回は消費税法という科目の特性を理解して、
有効な対策を考えていきましょう。
まずはじめに、税理士試験の特性を確認しましょう。
![スクリーンショット 2015-04-20 15.11.19.png スクリーンショット 2015 04 20 15 11 19](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/04/efc0c5cd1715a38cc381d256023a17e8.png)
ある日突然閃くことはありません。
日々の積み重ねによってしか、レベルアップはしません。
それだけではダメですが、時間は絶対的に必要です。
(こちらの本でも「量と質」が大切だと書いてあります)
そして、上位1%ではありません。上位10〜15%が合格する試験です。
これらを踏まえて、消費税法に対する戦略を考えていきましょう。
消費税法
第一問(50点) 〜理論編〜
まず、理論から考えていきます。
理論問題は「個別理論」と「複合(事例)理論」に
大きく分類することができます。
「個別理論」の場合、理論マスターの該当箇所を
ほぼ完璧に書き上げないと、合格点を取れません。
「複合(事例)理論」の場合には、さまざまな問題が
あるので一概には言えませんが、“概要”が大切です。
そこで網羅的に述べられていると、各規定の内容記述は
多少省略していても合格点を取ることができるものが多いです。
理論は、問題の種別に関係なく、点数に開きが出ます。
覚えている量、理解している質が如実に点数に現れます。
![スクリーンショット 2015-04-21 9.27.03.png スクリーンショット 2015 04 21 9 27 03](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/04/6c121b33e5338d81fff21db568d90621.png)
第二問(50点) 〜計算編〜
計算問題は消費税の税額計算を行うという点ではワンパターンです。
その中で、特殊論点として、「国等の特例」「簡易課税」
「合併の場合の納税義務」「会社分割の場合の納税義務」
といったものがあります。
問題の資料レベルやボリュームにばらつきがあり、
それによって難易度が変わってきます。
ただし、もともとそれほどボリュームのある科目ではないため、
大多数の受験生が一定レベルの答案を作成できます。
感覚として、上位30%くらいまでの人の計算答案は
どなたも合格に遜色ないように思えます。
もちろん、精度の低い受験生との差をつけることはできますが、
一定レベルの受験生の間では、そこまで差をつけることができません。
![スクリーンショット 2015-04-21 9.27.11.png スクリーンショット 2015 04 21 9 27 11](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/04/aac45b742dd02f5adfa3b078b5dc4a00.png)
総合的にみると
まとめてみると、消費税の試験問題の特性は以下のようになります。
![スクリーンショット 2015-04-21 9.27.18.png スクリーンショット 2015 04 21 9 27 18](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/04/87242c26f13afc513f261191e7578873.png)
これから4ヶ月、どこを強化するか
8月18日の時点で理想的なのは、理論・計算共に 圧倒的な力を有していることです。
時間が十分にある方は、それを目指してください。 絶対的に合格の可能性が高まります。
しかし、諸事情によりそれをかなえるだけの時間をかけることが
困難だと仮定した場合、合格に有効なのは、精度の高い理論の数を
増やすことと、一定レベルの計算力を身につけることではないでしょうか。
![スクリーンショット 2015-04-21 9.35.08.png スクリーンショット 2015 04 21 9 35 08](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/04/84e15e107204a728e3c0c9a6fc34c7dc.png)
これらを手に入れるためにこれからの4ヶ月を使うべきです。
なぜなら、受験勉強は「次の一点を取るために何をするか」だからです。
どれだけ頑張るか、だけではなく、自己の努力の範囲内で鍛えたことが 有効に機能するか、得点に繋がるかを冷静に判断することが大切です。
理論について 〜濃い理論を増やしていこう〜
理論について、浅い知識とアウトプットは武器になりません。
それでは勝てないからです。
勝つためには一定レベルの深さが必要です。
濃度と言った方がいいかもしれません。
本試験までに十分な時間のある方は、日頃からまんべんなく
理論暗記に努めて、全体のレベルを向上させましょう。
しかし、時間がそこまで取れない方、こうなってしまうと最悪です。
![スクリーンショット 2015-04-21 8.22.33.png スクリーンショット 2015 04 21 8 22 33](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/04/450d21bbf10a1cdfc8917510930fd1071.png)
時間をかけたのに合格の可能性を高められていないからです。
最終的にこういった状態になることを覚悟しつつ、
![スクリーンショット 2015-04-21 8.22.26.png スクリーンショット 2015 04 21 8 22 26](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2015/04/15b3130f37fe102cffc96a83935b91521.png)
一つひとつの精度を高くする作戦の方がいいでしょう。
可能性としてはゼロではないからです。
そして、時間的な余裕が出てきたら、精度の高い理論を
一つずつ増やしていけばよいのです。
計算について 〜絞ることも戦略の一つ〜
計算については、まんべんなくマスターすることが大切ですが、
時間的制約があるなら、絞ることも一つの戦略かなと思います。
なぜなら、「簡易課税」「国等の特例」といった論点は、
特殊な計算パターンをマスターする必要があるからです。
また、納税義務の判定についても「合併」「分割」など
複雑なものもあります。
こういった論点をあえて外すことで日常の勉強範囲を狭め、
絞り込んだ範囲の精度を高くすることも一つの手ではあります。
まとめ
消費税については、理論・計算共に、各論点を
深く濃くマスターしていなければ
合格に必要な点数を稼ぐことができません。
中途半端な知識では、勝負にならないのです。
深く濃くマスターした論点を一つでも多く
作っていくことが必要ですので、
時間的な制約がある方は、浅く広くまんべんなく
学習するのではなく、ターゲットを絞って学習して、
その進行に応じて論点を追加していく形で学習する方が
合格への可能性を高くキープできます。
いつ試験がやってきても、合格できるだけの論点(武器)を
持っておきたいものなんです。
まんべんない学習は時間がある人の取る戦略です。
時間的制約のある方は、勝てる方法で勉強を進めましょう。
では。
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【編集後記】
二日連続でお届けした合格への戦略シリーズが
みなさんの合格の一助となれば幸いです。
【昨日の一日一新】
メキシコのコーヒー
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石田 修朗
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