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昨夜、日本はある一人の政治家を失いました。

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(五島だいすけ氏HPより)

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特別区設置条例の否決とともに失ったもの

昨日、大阪市を解体して特別区を設置する条例についての
住民投票が行われ、反対派が多数を占め、否決されました。

投票結果データは、
「賛成」694,844票:「反対」705,855票
比率にして49.4%:50.6%
非常に残念な結果ですが、これでいわゆる「大阪都構想」は
法的な拘束力を失い、頓挫することとなります。

今回の投票結果について、私の意向とは異なるものとなりましたが
それは大阪市民が選択した道であり、受け止めざるを得ません。

ここは頭の中で理解し、消化することができます。

ただ、消化できないことが一つあります。

それは、橋下徹という政治家が
その舞台から去ってしまうことです。

リーダーシップある人材にしかできないことがある

賛否両論ある人ですが、大阪市の未来のために
私利私欲をなげうって、私生活まで踏み荒らされる抵抗に
屈することなく、数々の改革を成し遂げてきたという点で
稀代の政治家であることにまちがいありません。

彼がいたからこそ、大阪市の膿が明るみになり、
改善されたことがたくさんあります。
市役所・区役所のサービスが改善され、
日曜日に窓口対応がされるようにもなりました。
大阪市交通局の職員の意識も改革され、
気持ちよいサービスを受けることが増えました。

もちろん、独裁者といわれたように、その強引な手法に
反発を覚える方もいらっしゃるでしょう。

しかし、財政状態が逼迫し、少子高齢化が進む中で、
行政の活動内容をただ監視・承認するだけの議会では
地方行政は機能不全に陥ります。
逆に、改革派の市長の提案をことごとく抵抗して
つっぱねる議会ももはや必要ありません。
そんなことをしている余裕がなくなってきています。

そんな中、今の時代に真に求められるのは、課題を指摘・抽出し、
それらの解決策を提案できるリーダーシップある人材です。
いくら優秀で有能な人材でも、発信力と求心力、行動力がなければ、
今のこの時代において、改善していくことは不可能です。

彼はこの数年間、毎週末に大阪市内の各地で
タウンミーティングを繰り返し、大阪都構想の
メリットとデメリットを説明してきました。
私の知る限り、こんな首長は他にいません。

こういった資質を持つ橋下徹という政治家を
失ってしまうことがとても大きな損失であり、
昨日深夜に起きて速報を確認してから、
私の心にぽっかりと穴が空いてしまいました。

具体的に何を期待したというわけではなく、
「大阪都構想」否決が受け入れられないわけでもなく、
ただ、一人のリーダーを喪失することがやりきれません。
何か、とても大きなものを失った気がするのです。

政治とはそういうものなのかもしれませんし、
民主主義という制度はこのようなものなんでしょう。

政治評論家として活躍された故三宅久之さんは
関西ローカルの「〜〜の〇〇委員会」で
“民主主義はとてつもなく愚劣で手間のかかる方法だけど、
他に方法がありますか!”とよくおっしゃってました。

イギリスの宰相チャーチルも
「民主主義は最悪の政治形態であると言える。ただし、
これまで試されてきたいかなる政治制度を除けば」
という言葉を残しています。

民主主義という制度では物事は遅々として進まず、
本当に難しく、時に残酷です。
しかし、これよりよい手法は未だ見つかっていません。

今回の件で、多くの方が政治に関心を持ち、
自分なりに考えて自分の答えを持つ。
そんなきっかけになってほしい、と感じました。

では。

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【編集後記】

ここに気持ちを書き出すことで、心を整えたい。
明日からはまた有益な情報の発信に努めます。

【昨日の一日一新】

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。