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一生懸命にえさを採ってくる雄のツバメ。

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個人事業者さんとの話題の一つ

個人事業を営む男性との会話でときおり話題になること。

「奥さんに仕事を手伝ってもらうべきか」

これは非常に悩ましい問題です。

様々な角度から考えてみましょう。

なお、文章構成を極力シンプルにするため、
個人事業を営むのが男性で、その配偶者である奥さんに
仕事を手伝ってもらうかどうか、という設定で
以下を進めさせていただきます。

金銭的メリット 〜 一家での稼ぎが増える

青色申告をする場合、税務署に届出を出すことで
配偶者などの家族に給料を出すことができます。

第三者に仕事をしてもらうと、その人への人件費は
家族の外に流れ出ることになりますが、
奥さんに給料を出すということは、そのお金は
代表者家族の内に留まることになります。

この場合、注意しないといけないことは、

(1)税務署に届出をしておく
(2)奥さんが他に仕事をしない
(3)業務実績に応じた支給額である

これらのルールを守る必要があります。

奥さんに支給する給料が経費として認められるためには、
奥さんがその事業に専ら従事していることが必要です。
他に仕事をしている場合には、たとえその他の仕事が
パートであってもそのご主人の個人事業において
その給料が経費として認められない可能性があります。
(週に3日もパートに出てるとなると、ご主人の事業に
専ら従事とはいえないですよね?)

また、週に2日、仕事場の掃除をしてもらっている、と
いうのでは、たとえ他に仕事をしていなくても
たいした給料は出せません。
第三者に対して支払う給料と遜色ない程度の
金額設定にすることにも留意下さい。

金銭的メリット 〜 一家での納税額の圧縮の可能性

所得税は累進課税制度を採っています。

一人で800万円稼ぐよりも二人で800万円稼ぐ方が、
二人トータルでの税負担は軽くなります。

前述の奥さんへの給料が経費になれば、
ご主人一人で800万の稼ぎである場合に
ご主人500万円、奥様300万円という風に
所得が分散されます。

その結果、適用される税率が低いものとなり、
一家での税負担が軽減される効果が出てきます。

業務的メリット 〜よく知った人柄であり、包み隠さず話せる

第三者でなく、奥さんに手伝ってもらうメリットとして
良き話し相手になってもらえること、があります。

他人には言えないことも奥さんであれば本音で話すことができる。
これは孤独な経営者にとってメリットと言えるかもしれません。

話される奥さんにとっては、しんどいだけのデメリットかも・・・。

業務的デメリット 〜本当に奥さんのスキルで大丈夫?

奥さんに相応のスキルがある場合はいいですが、
同じだけの給料を支払えば、もっとスキルのある
人材を雇うことはできませんか?

そのスキルの差が、お客様へのサービスの低下に
なってしまっては、事業にとっては悪影響です。

業務的デメリット 〜他の従業員との軋轢は生まれない?

他に従業員を雇っている場合、事業主の奥さんが職場にいるのは、
他の従業員にとっては決して居心地のいいものではありません。
従業員の労働環境にとっては、悪影響があるといえるでしょう。

業務的デメリット 〜自分の仕事場の全てを見せても平気?

事業主にとって、仕事場と生活を完全に切り離す方が
やりやすいこともあるでしょう。

事業主の仕事場での顔、立ち振る舞い、威厳、
こういった観点から考えると、
奥さんが職場での旦那さんを立てるタイプであれば
まだよいかもしれませんが、そうでない場合には、
確実に悪影響が生じるでしょう。

従業員の目の前で事業主夫婦が互いの性格などにまで言及して
言い争う姿は、決して気持ちのいいものではありませんよね?

日常生活的デメリット 〜24時間一緒でも大丈夫?

仕事場に奥さんを入れるということは、
下手すれば24時間一緒ということになります。

いくら仲良くても、、、お互いに平気でしょうか?

まとめ

こういったことを考慮したうえで、総合的に検討する必要があります。

我が家では、奥さんはいっさい職場に入れていません。

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(えさを待つ雌のツバメ)

総合的なことを勘案した結果の結論です(^^;)

では。

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【編集後記】

今日は相談事案で初めての街に繰り出しました。
仕事でなければ、今後も立ち寄ることは
なかったかもしれません。
仕事でいろんな土地に行くことができるのは
この仕事のいいところかもしれませんね。

【昨日の一日一新】

スタバ デニッシュパイ ベーコン&チェダー

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。