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昨日の休暇は、早朝テニスの後、妻の実家で丹波黒大豆の収穫でした。

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各社が取り組む特別な休暇制度

従業員に対する福利厚生制度として欠かせないのが休暇制度です。
休暇制度改革をし、社員が休暇を取りやすくすることに対して
積極的に取り組むことが必要であると考えます。

現在、多くの企業がユニークな制度を設けるなどして、
社員の休暇取得を奨励しています。

インターネット広告大手のオプト「KY休暇」
「必ず休む」の頭文字を取ってKY休暇。
休まないと3万円の手当がもらえない。
半年間の業務目標設定の際に、いっしょに
計画の中に盛り込むことで、限られた時間の中で
パフォーマンスを高める意識改革につながっている。

〜ネーミングがうまいですね。休暇を取らないと罪悪感が出ます。

他にも、
「リフレッシュ休暇」「ナイスライフ休暇」「メモリアル休暇」
「ボランティア休暇」「特別支援休暇」「看護休暇」
「配偶者出産時休暇」「スクールイベント休暇」
「おかえりなさい休暇」「お祝い休暇」「子の看護休暇」
「サプライズ休暇」「ライズ休暇」「おしゃれ半日休暇」
「アニバーサリー休暇」「ルーラ制度」など

平成25年度時点で各社に導入されている事例が
厚生労働省のHPで確認できます。
ネーミングを工夫することで、有給休暇を
取得しやすくするスタイルが多いです。

休暇制度改革のメリット

私の知るかぎり、特に会計事務所業界では、休暇取得を
奨励する事務所の話はあまり耳にしません。
私は比較的休暇を取りやすい事務所に勤めていましたが、
それでも企業勤めの大学同期が1週間以上の長期休暇を
取ることをうらやましく思ったりしていましたね。

「休暇なんて取られるとたまったもんじゃない」
「権利を主張する前にしっかり働け」
という経営者の声が聞こえてきそうですが、
休暇制度を改善して休暇取得を奨励することには
企業側においても次のようなメリットがあります。

1.社員の成長

休暇を取得するとなると、お客様や留守を守る他の社員に
迷惑がかからないように、自分のデスクの周りを整理します。
さらに、社員個人の目線からの業務マニュアルを自発的に
作成するかもしれません。
これらは、休暇を取る社員自身の仕事の棚卸しとして成長する
きっかけとなり、また、会社全体のためにもなります。
このようなことが連鎖的に生じることで、一人一人の仕事を
複数の人間がカバーすることが増え、カバー能力が向上し、
お互いのスキルを共有し、コミュニケーションが増えます。
その結果、複数の業務に精通する社内ジェネラリストを
育てることができます。

2.企業力の向上

企業としても、社員の休暇取得が当たり前になれば、
一人の社員が休んでもそれを他の社員でカバーできる
組織作りに本気で取り組むことになります。
そして、それは一人一人のマンパワーに頼らない、
組織としての戦略経営を可能にします。
とかくマンパワーに頼りがちな中小企業において
組織で闘うことにシフトするきっかけにもなります。

3.リスク回避

休暇制度の充実は、社員の従事満足度を高めます。
それは、離職率の低下にまちがいなく寄与します。
休暇制度改革で各人のカバー能力が向上しても、
人材流出となれば現場の混乱は避けられません。
そういったリスク回避のためにも、休暇制度の
充実は効果があります。

以上、主に会計事務所業界をイメージしたメリットです。
きっと多くの中小企業にも通じるものがあると思います。

幹部社員の退職で混乱する会計事務所は非常に多いです。
退職されないための社員満足度の高い体制づくりと、
退職されても対応できる組織作りをする必要があると
同業者を見て感じています。

責任の所在を見つめましょう

もちろん、社員が休暇を取ることでお客様への
パフォーマンスが落ちることがあってはなりません。
しかし、休暇制度改革は、社員の意識を変え、
仕事へのパフォーマンスを向上させるはずです。
パフォーマンスが向上しないようであれば、
それは経営者の人材育成スキルに問題があるでしょう。

パフォーマンスを引き出しても業務が回らない場合は、
人を採用して体制を強化する必要があるでしょうし、
それで利益が確保できないのであれば、業務単価や
業務の時間あたりコストを見直す必要があります。

それは経営者が行うべき業務であり、そこがクリア
できないのは経営責任です。
それを理由に社員の権利を整備しないことは
あってはなりません。

『企業にとって人は宝、人財です』

多くの経営者がこのように語り、今日の福利厚生の充実があります。
その一つが休暇制度であり、それは中小企業においてなかなか
整備が届かないところでもあります。

30人規模の事業をさらに成長させる上で、この点の整備は
決して避けては通れないものではないかと考えています。

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【編集後記】

毎年一回、長期休暇を利用して
海外旅行に行く友人がいます。
行き先も毎年変えて、多くの
貴重な経験を重ねているようです。
すばらしい休暇の過ごし方ですね。
また、それを支える勤め先の社員愛も
すばらしいな、といつも思います。

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石田 修朗

1976年生まれ。B型。姫路出身。 (雇わず、雇われずの)“ひとり税理士”として活動中。テニスとカレーを愛する、二児の父です。経営者の不安を安心に変えることにこだわっており、脱力することと手を抜くことのちがいを意識しています。