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木曜日は税理士受験シリーズ。引き続き、退職給付会計について、です。
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目次
退職給付引当金の増減
「退職給付引当金」は、「退職給付債務」と
「年金資産」の差額概念です。
したがって、「退職給付引当金」の増減は、
「退職給付債務」の増減と「年金資産」の
増減によって生じます。
「退職給付債務」の増加要因は、
① 勤務費用
② 利息費用
減少要因は、
① 退職一時金の支給
② 企業年金の支給
でした。
(こちらのブログを参照ください)
一方、「年金資産」の増加要因は、
① 運用収益
② 掛金の拠出
減少要因は、
① 企業年金の支給
でした。
(こちらのブログを参照ください)
お金が動くものと動かないものがある
これらの要因を次の二つに分けて整理していきます。
(1)お金が動くもの
・退職一時金の支給
・企業年金の支給
・掛金の拠出
(2)お金が動かないもの
・勤務費用
・利息費用
・運用収益
このうち、(1)お金が動くもの、について考えていきます。
お金が動いたときの実態と会計処理
お金が動くと、各要素の増減はこうなります。
結論はいたってシンプルです。
“会社からお金が出ていけば、引当金を取り崩す”
“お金が出ていかなければ、何もしない”
では、確認していきましょう。
退職一時金を支給すれば、従業員への責任を果たしたため、
「退職給付債務」が減少します。
それは、差額である「退職給付引当金」の減少を招きます。
したがって、このようになります。
次に、企業年金の支給ですが、従業員への責任を果たしたため、
こちらも「退職給付債務」が減少します。
ただし、「年金資産」も減少します。
結果として、差額概念の「退職給付引当金」は増減しません。
3つめに、掛金の拠出ですが、これは退職従業員にお金が
届くわけではないため、「退職給付債務」は減少しません。
そして、「年金資産」は増加します。
結果として、差額概念の「退職給付引当金」は減少します。
このように、「退職給付引当金」の増減を考えるときには、
その構成要素である「退職給付債務」と「年金資産」の
動きに注目する必要があります。
来週は、(2)お金が動かないもの、について、
その実態と会計処理を整理していきます。
ではでは。
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【編集後記】
今朝、姫路城のまわりを一瞬チェック。
満開まであと少しでした。
きっとこの陽気で今日にも満開でしょう。
みなさん、ぜひ姫路城の桜を肉眼で堪能ください(^-^)
【昨日の一日一新】
息子と二人でお城を散歩
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石田 修朗
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