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目次
科目選択についての相談が増えてきています
税理士試験の結果発表を受けて、TACでも個別相談会が始まり、
毎日多くの受講生が相談に訪れます。
(理論の暗記方法などの)勉強方法についてのアドバイスを
求められることが多いのですが、それと並ぶくらい多いのが
次の科目選択についての相談です。
前回の試験結果を受けたうえでの1月からの科目選択において、
どの科目を選択するのがよいのか、それは何を基準にするかに
よって正しい選択というものは異なることでしょう。
もし、勉強するなら実務に役立つものを、と考えられるのであれば、
「所得税法」「法人税法」「相続税法」「消費税法」の中から
将来の自分にとって必要であろう科目を選べばいいでしょう。
ただし、9月時点であれば、あらゆる科目を選択することが可能ですが、
1月スタートという制約がある中で未経験の科目を選択するのであれば、
「主要税法4科目」のうち「消費税法」以外は、ボリュームがいささか多すぎます。
以下、8月11日のブログで紹介したグラフをもう一度載せておきます。
![スクリーンショット 2014-12-21 21.30.50.png スクリーンショット 2014 12 21 21 30 50](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2014/12/b13873996be2260d8dd287cc578232d2.png)
もし、1月から未経験の科目を選んで、
8月の本試験での短期合格を狙うのであれば、
わたしは、地方税関連の5科目がお薦めです。
「酒税法」「国税徴収法」「住民税」「事業税」「固定資産税」
たとえば、「固定資産税」
![スクリーンショット 2014-12-21 21.30.57.png スクリーンショット 2014 12 21 21 30 57](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2014/12/4ec076bdc7b6a8b4b845a38b86ef0c58.png)
1月スタートでも、じゅうぶん勝負できます!
そして、これは8月12日のブログにも書きましたが、
1月時点での科目選択においては注目したいポイントが
一つ増えます。
それは、“直近の本試験での科目ごとの合格率”です。
猛者を避けよう!
受験案内によりますと、税理士試験の合格基準は
「満点の60パーセントです」とあります。
しかし、実際には上位10〜15%が合格する競争試験です。
この特性を考慮すると、飛び込みたくない科目が出てきます。
それは、“ここ数年の合格率が低かった科目”です。
受講生の間では「前の年の合格率が低かったら
次の年は少し高くなるだろう」という推測を
される方もいます。
もちろんそうなるかもしれません。
しかし、そうなる保証はどこにもありません。
そんな思い込みに身を任せてしまってはいけません。
データによって客観的に判断できること、それは
「合格率の低かった科目には、前年の成績上位者が
相対的に多く歩留まりしている」という事実です。
【前年の合格率が高かった科目】
![スクリーンショット 2014-12-21 21.30.08.png スクリーンショット 2014 12 21 21 30 08](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2014/12/2ce73833a53e56ffab38b2e90477613c.png)
【前年の合格率が低かった科目】
![スクリーンショット 2014-12-21 21.29.59.png スクリーンショット 2014 12 21 21 29 59](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2014/12/5209f0ec097e01dae22863de7bad044f.png)
成績上位だった人が、低い合格率のせいで不合格となったとします。
きっと、多くの人は次の年に同じ科目を受験するでしょう。
なぜなら、ボリュームの少ない科目を選択している人は、
そもそも学習時間の確保がままならない方が多いのです。
ある程度まで仕上がった科目があるのに、また一から
他の科目を仕上げていこうという方向には進みにくく、
今ある力を最大限に活かすために、同じ科目について
さらに精度を高めてチャレンジすることが予想されます。
そうなれば、1月から本試験まで、かなり高い水準で
キープする人たちがその科目を受験します。
もちろん、そんな人たちが相手でも勝てないことはありません。
が、経験を積んだ猛者であることに違いはありません。
そんな人たちがいることが予想される科目を避け、
猛者の少ない科目を選択した方が上位に入りやすいのは明白です。
第64回試験結果と過去5年間の推移グラフ
第64回本試験結果はこちら。
![スクリーンショット 2014-12-21 21.35.45.png スクリーンショット 2014 12 21 21 35 45](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2014/12/8634dc16ac349dfcce83e0e94ecc3e32.png)
では、各科目について、合格率などを見ていきましょう。
酒税法
![スクリーンショット 2014-12-21 22.47.47.png スクリーンショット 2014 12 21 22 47 47](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2014/12/05c73d79fd4d8ed9f467533dcc915117.png)
国税徴収法
![スクリーンショット 2014-12-21 21.26.58.png スクリーンショット 2014 12 21 21 26 58](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2014/12/e5477cf9143896b89ae6e6ef1b4b9239.png)
住民税
![スクリーンショット 2014-12-21 22.32.48.png スクリーンショット 2014 12 21 22 32 48](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2014/12/117c35c0955da1272fabc655957be9f3.png)
事業税
![スクリーンショット 2014-12-21 21.27.40.png スクリーンショット 2014 12 21 21 27 40](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2014/12/ad74379a535f2674388f2ba47f2cfab7.png)
固定資産税
![スクリーンショット 2014-12-21 21.27.50.png スクリーンショット 2014 12 21 21 27 50](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2014/12/8d6a55674239ef7f29bcfcbf5b72fa33.png)
「固定資産税」は魅力的な推移をしていますね。
猛者たちの多くは、合格して土俵から去っています。
それに比べて、「住民税」は少しひどいですね。
歩留まり率が非常に高そうです。
9月の科目選択の時点では、直近の本試験の結果が
発表されていないために分析しづらい面がありますが、
1月時点での選択は、その判断するに必要十分な資料が
開示されています。
これらを使って、より合格可能性の高い科目を選択しましょう。
科目選択の時点から、税理士試験は始まっています。
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【編集後記】
今日のトップ画像は「パンやきどころRIKI」というお店の
パン・オ・ショコラ(160円)です。
ここ数年、パン料金が上がっていると感じる中で、この値段で
非常にクオリティの高いパンを作られていることに感動です。
やはり、全てのサービスは顧客の期待を超えてなんぼ、ですね!
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石田 修朗
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