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今日は消費税の計算問題の整理方法について、です。
![DSC05434.JPG DSC05434](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/02/DSC05434.jpg)
(本日の神戸居留地付近)
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目次
平成27年度改正の目玉はリバチャ
今年の消費税受験生にとって、なんかもやもやと大きな影を
落としているであろう項目が『リバースチャージ方式』です。
実際に、多くの方から質問を受けます。
その内容は、「具体的にどういった取引が考えられるのか」と
いったものから、「今年、出るんですかね?」といったものまで。
出るかどうか、それは試験委員以外は知るよしもないですが、
個人的には『リバースチャージ方式』が適用される取引が
計算問題において、1つか2つくらいは出てくると予想しています。
そこで今回は、消費税の計算表を作成するにあたって
『リバースチャージ方式』が適用される取引が含まれている
問題が出てきたときに、自分だったらどのように作るか、を
紹介します。
計算表とは
ここで“計算表”と呼んでいるのは、人によっては“仮計表”と
呼んでいるかもしれませんが、計算問題を解くときに
資料を整理する一覧表のことです。
この“計算表”に資料を整理することで、そのあとの
答案作成がスムーズになります。
そして、“計算表”は取引分類が消費税額計算に及ぼす影響を
頭と身体で覚えることができるツールでもあります。
従来の問題に対して作成する際の私の基本フォームはこちら。
![スクリーンショット 2016-02-25 10.39.21.png スクリーンショット 2016 02 25 10 39 21](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/02/d6b180594e7420abc77fe2bd25e12419.png)
![スクリーンショット 2016-02-25 10.43.43.png スクリーンショット 2016 02 25 10 43 43](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/02/3ad5d5eff5263a9fdc682b5919846367.png)
作成における留意点やメリット・デメリットは
こちらのブログで確認ください。
税理士試験攻略。消費税の計算問題には”計算表”を使おう | 歩々是道場 〜脱力系税理士のblog〜
リバースチャージ方式のおさらいとポイント
『リバースチャージ方式』とは、
“事業者向け電気通信利用役務の提供”と“特定役務の提供”
(まとめて、“特定資産の譲渡等”といいます)について
適用される特殊な納税方式です。
この役務の提供を受けた当社側では、これらの取引を
“特定仕入れ(特定課税仕入れ)”といいましたね。
一例を挙げますと、このようになります。
![スクリーンショット 2016-02-25 10.40.04.png スクリーンショット 2016 02 25 10 40 04](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/02/14844a059dda82889f1b85f5698c0390.png)
<関連記事>
<消費税>平成27年度改正。リバースチャージ方式の仕組みと用語について | 歩々是道場 〜脱力系税理士のblog〜
<消費税>平成27年度改正。リバースチャージ方式に係る経理処理と税額計算 | 歩々是道場 〜脱力系税理士のblog〜
<消費税>平成27年度改正。芸能・スポーツ等の役務提供 | 歩々是道場 〜脱力系税理士のblog〜
ここで注意すべきは、もともと国内事業者(当社)は
役務の提供を受けているという点です。
つまり、通常の課税仕入れも当然あります。
したがって、消費税の申告における基本的な取扱いは
次のようになります。
![スクリーンショット 2016-02-25 10.40.10.png スクリーンショット 2016 02 25 10 40 10](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/02/0d1a7c3f32314110a63858025363f16b.png)
つまり、『リバースチャージ方式』の適用がある取引については、
以下のことに留意する必要があります。
![スクリーンショット 2016-02-25 10.40.27.png スクリーンショット 2016 02 25 10 40 27](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/02/cf8c7b6a2081fab5faaa2d086a625a7e.png)
ここで注目すべきはこれらの取引対価はすべて“税抜き”である点です。
税抜き対価ですので、次の点に気をつけてください。
![スクリーンショット 2016-02-25 10.40.42.png スクリーンショット 2016 02 25 10 40 42](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/02/8ff25766d9e6f4446a58c5494d51d825.png)
このことから、必然的に、計算過程では、
通常の税込価額から計算する計算要素とは
別工程で税額計算に算入する必要があります。
そして、この特定課税仕入れには、“仕入れ返還”もありえます。
そうなると、こうなります。
![スクリーンショット 2016-02-25 10.40.47.png スクリーンショット 2016 02 25 10 40 47](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/02/9ffd66f9e6d6f62e7970b4c8d8bbe6d1.png)
要は、『リバースチャージ方式』が適用される取引については
“売上と仕入を両建てする”という原理原則をおさえておけば
なんとかなります。
リバチャを含めた計算表(リバチャの解き方)
今、わたしが採用している計算表のフォームはこちらです。
![スクリーンショット 2016-02-25 10.40.54.png スクリーンショット 2016 02 25 10 40 54](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/02/a9720110cf3d4a7a8db74cba1aa9c0ae.png)
![スクリーンショット 2016-02-25 10.44.35.png スクリーンショット 2016 02 25 10 44 35](https://ishitax-blog.jp/wp-content/uploads/2016/02/bdfc8e237724d99222a902c5ce6012bf.png)
とりあえず、最大2つ程度しか該当取引は出てこないと
踏んでいるので、別に区分を設けることはしていません。
B対応は確率が極めて低いので、あえて外していますが、
絡んできそうな箇所に、あらかじめ『リバチャ欄』を
ちょこっと加えているだけです。
最後に
タイムテーブルの書き方でもそうですが、
こういう自己の整理方法を考える際には
ある程度起こりうることを想定して、
対処できる形で作りましょう。
『リバチャ』が出てきたときだけこの計算表を作るのではなく、
①普段からここまで枠を作ってから問題を解く
②そして、『リバチャ』が出てこなければ枠の中は空っぽ
を徹底してください。
そうすれば、『リバチャ』が出ていない問題でも
『リバチャ』について意識しながら練習できます。
『リバチャ』が出てきたときだけこうしよう、ということをしていると、
『リバチャ』が出ている問題でしか『リバチャ』対応ができません。
前々事業年度が1年に満たない場合、についても同様です。
普段から、上記タイムテーブルを書き続けていると、
1年に満たない場合のことを常に意識できるので、
実際に出題されても焦らず対応できます。
日々の練習の積み重ねが本試験でも解答能力に繋がりますので、
日々の練習から起こりうる事態を想定しておきましょう。
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【編集後記】
税理士事務所に勤めながら試験勉強を
されている方にとっては、非常に厳しい
時期になってきましたね。
ただ、目の前の仕事や職場での評価も大切ですが、
あなたの人生にとって試験も大切なはずです。
とかく目の前のものを優先しがちですが、
しっかりと考えて時間を配分しましょう。
自分の時間は自分で作るしかありません。
【昨日の一日一新】
GASA タンドリーチキンカレー
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石田 修朗
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